筆者も多くの人と同様に、自分の個人情報がすべて膨大な調査データの一部となって、半ば不正とも言えるありとあらゆる方法で標的を狙う企業や政府に利用されることを恐れている。
Googleが先ごろ改良した「広告設定」ツールから分かることがあるとすれば、プライバシーの侵害ともなりうるこれらのアルゴリズムは依然としてかなり役立たずだという点だ。
以下の画像は、Googleが広告を目的として現時点で筆者について持っている情報だ。
ある意味で筆者のことを分かっている。確かに子供もいるし、家の内装を変えたいとも思っている。ゲームやガジェットも大好きだ。でもサッカーの試合は全く見ないし、先月まで庭のないマンションに住んでいたので「Outdoor Furniture」(屋外用家具)と表示されることにも心当たりがない。またウェブデザイナーの仕事もしていないし、ストラテジーゲームにハマっているわけでもない。「Locks & Locksmiths」(錠&鍵屋)と表示されているのは、過去に鍵がなくて家に入れず困ることがあったからかもしれないが、テンキーロック式の施錠に変えてからは鍵屋とも縁がない。
こうした状況でも、刷新されたGoogleの広告設定ツールでは、誤った想定を簡単にオフにできるようになったほか、Googleによる広告のカスタマイズをすべて無効にすることもできる。
でも、筆者は設定を変えないで置こうと思う。アウトドア家具や鍵屋の広告を見かけるたびに、広告の世界もまだ自分のことを完全に監視できているわけではなさそうだと安心できそうだ。
Googleはさらに米国時間6月14日、「広告の表示について」ツールを同社の広告を表示するほぼすべてのウェブサイトに拡大し、なぜその広告が表示されるのかユーザーがすぐに把握できるようにして透明性を高めると発表した。
Googleは主な理由として、「Googleは、ユーザーがサインインしている間に(Google検索やYouTubeなどの)Googleサービスで行うアクティビティに基づいて、ユーザーの興味を推測する」ことを挙げている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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