自分のことはさておき。職場のストレスというものは、仕事の中身そのものによる場合よりも、人間関係によるところが圧倒的に大きい。とくに相手が「アホ」ならば、言うまでもないだろう。「自分の周りにはこういう人はいない」というのなら、それはとても幸いだ。しかし、毎日アホに悩まされているという心当たりがあるなら、本書は何らかの助けになるだろう。
著者が冒頭で述べているが、本書は、研究だけを並べて結論づけているわけではなく、具体的にどうすればいいかを、さまざまなパターンに分けて提案している。「アホからは逃げていい」「アホといかに会わないようにするか」「アホと同じレベルで戦わない」など、目次を見ただけでも共感したり、なるほどと思ったりする文言が並んでいるのが分かるだろう。実際に自分が悩まされているタイプのアホ以外にも、こんなアホが世界中にいるのか、と思うだけでも少しは気が楽になるかもしれない(笑)。
大体は、面と向かって人をアホ呼ばわりすることはできないわけで、だからこそ、自分の思っていたことを代弁してくれるかのような本書を読めば、「いるいる」「あるある」と共感してくれる人に相談した気になれる上、明日からこうしてみよう、と前向きな対処法も見つかるだろう。
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