4月14日〜4月30日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。筆者はコミュニケーションや原稿の一部の文字入力に音声認識を導入しているが、それ以外の大半はキーボードを利用して文字を入力している。キーボード入力のうちの4割ほどがiPad ProのSmartKeyboard、残りの6割をMacBook Pro本体のキーボードと外付けのHHKB Professional 2 Type-Sで入力している。
MacBook Proのキーボードは2016年モデル以降、メカニズムが変更され、非常に薄いストロークのバタフライキーボードが採用された。このキーボードについて、米国を中心として批判が巻き起こっている。
Apple系ブログメディア、Appleinsiderはこのバタフライキーボードがすぐに目詰まりなどを起こして故障することを挙げ、また修理の際にはキーボード以外のコンポーネンツも交換しなければならないため、保証外では700ドルと高額の費用が発生する。当然修理期間中はMacBook Proなしでの生活が余儀なくされ、その期間の経済的損失も大きい。
こうした問題について、Appleは集団訴訟の危機に直面している。原告の代理人を務める法律事務所Girard Gibbsは、この問題の専用ページを開設し、この訴訟への参加を呼びかけている(https://www.girardgibbs.com/apple-macbook-pro-keyboard-defect-lawsuit/)。
Appleは2015年にMacBookで、この新しいバタフライキーボードを採用した。その際Appleは、これまでのMacBook Pro、MacBook Airのキーボードに比べてキートップのどこを押してもきちんと認識されるタイピングの安定性が高まった点を挙げた。また浅いストロークは、当然ながら、ノートPC本体を薄くすることに貢献してくれる。
2016年10月にMacBook Proを発表した際にもバタフライキーボードが採用されたが、タッチを改良し、よりキリッとした心地のキーボードにチューニングした。前述のように、個人的にはさまざまなキーボードを日常的に使用していることから、薄型化されてもさほど抵抗感はなく、また改良されたバタフライキーボードはタイピングごとにキーが認識される『粒』のような感触が少し楽しさを覚える。
しかし、筆者のMacBook Proでも、何度か埃が詰まる経験をしている。全体を交換する修理には至らず、自分で解決可能だったが、以前のキーボードよりも高い頻度で目詰まりを起こしていることは確かだ。
Appleが今後のこの問題にいかに対処していくのか。新製品で問題解決を行うことはもちろんだが、高額となっている修理費用や修理期間の改善など、筆者を含む既存ユーザーへの対応にも注目している。
アップル、「MacBook」のキーボード不具合で集団訴訟に直面(5/14)Appleはサービス部門の成長の加速に対して、非常にアグレッシブな施策を取り組んでいくだろう。Apple Musicなどの購読サービスや、購読型のビジネスモデルを採るアプリの促進などは重要な施策と言える。購読サービスでは今後、ケーブルチャンネルのサブスクリプションをAppleを通じて行うことによって、現在100ドル前後に高止まりしている既存のケーブルテレビのビジネスの代替を狙っていくことになるだろう。
一方、手数料ビジネスではモバイル決済のApple Payは、利用者と決済数が増えれば増えるほど、Appleにとって収入が増えていく。Appleが2018年第2四半期決算で発表した数字によると、Apple Payの登録者数は前年同期比で2倍、決済数は前年同期比で3倍に成長しているという。
Appleは2017年、「Apple Pay Cash」という個人間決済システムを用意した。iPhoneの中にApple Pay Cash Cardを作成し、銀行のアカウントと紐付けることで手数料無料で入出金でき、iMessageを通じてすぐに相手に送金できる。他の個人間送金システムと異なる点は、iPhoneのCash Cardに入金された金額を、Apple Payが利用できる店舗やオンラインストアで利用できる点だ。
Apple Payの成長を支える更なる手段として、AppleはGoldman Sachsと提携し、「Apple Pay」ブランドのクレジットカードを立ち上げる可能性があるという。Goldman Sachsにとっても初のクレジットカード発行になる見込みだ。
アップルとゴールドマンサックス、クレジットカードで提携か(5/11)Appleは米国時間5月10日、アルミニウムメーカーのアルコアとリオ・ティント、そしてカナダ政府、ケベック州政府とともに、新しいアルミニウムの製法を開発するプロジェクトを発表した。このプロジェクトで研究しているのは、製造工程で二酸化炭素などの温室効果ガスの代わりに酸素を排出する画期的なものだ。
Appleの3人の技術者がより環境負荷の少ないアルミニウムの製造について調査していたところ、アルコアの技術に行き当たり、競合関係にあったリオ・ティントにも声をかけ、プロジェクトのきっかけを演出した。プロジェクトでは総額1億4400万ドルを投資し、米国には3000万ドルが投資される見込みだ。
Appleは今年に入ってから環境に関する発表を立て続けに行っており、4月には再生可能エネルギー100%化の達成、米国環境保護庁に対するクリーンエネルギー政策撤廃に反対する公開書簡の発表、新たなiPhone解体ロボットDaisy披露など、気候変動や資源への取り組みを加速させている。
そうした取り組みの成果として、Appleで環境問題を扱うリサ・ジャクソン氏は、The Environmental Law Institute (ELI)の2018 Environmental Achievement Awardを受賞している。
アップル、酸素を放出するクリーンなアルミニウム生産開発を支援(5/11) アップル、アイルランドのデータセンター建設計画を中止との報道(5/11)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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