中国の通信機器メーカーZTEは、同社への製品販売を米国企業に禁じる米政府の命令により苦境にある。
ZTEは、現地時間5月9日に香港証券取引所に提出した書類の中で、米商務省の輸出禁止措置により、「ZTEの主要な営業活動が停止した」と述べた。
米商務省は4月、ZTEの「輸出特権をはく奪」すると述べた。これは、米国企業が同社に製品やサービスを販売できなくなることを意味する。
ZTEは2017年3月、米国製品をイランや北朝鮮に違法に輸出していたことを認め、罰金を支払うことに合意した。合意条件の1つとしてZTEは、違反行為に従事した従業員に処分を科すことが求められていた。だが、ZTEは従業員処分に関して虚偽報告を行ったと米商務省は述べ、合意条件の違反を理由にZTEへの販売禁止措置を講じた。
5月9日に提出した書類の中で、ZTEは禁止措置の修正、あるいは無効化を求めて、米政府の関連当局と積極的に連絡を取っていると述べた。報道によると、この交渉には中国政府も関わっているという。
米商務省は声明の中で、ZTEには、米国の輸出管理規則(EAR)の下での行政不服審査権がない、と述べた。しかし、同省の産業安全保障局は「自由裁量を行使して、ZTEに非公式の手続きを通して追加の証拠を提示する機会を認めており、この情報を迅速に検討する予定」だとしている。
ZTEは、「現在のところは、十分な現金を保持し、商業上の義務を厳格に守っている」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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