日本電気(NEC)は5月10日、学校・教員の業務のひとつであるテストの採点業務を効率化する「テスト採点支援ソリューション」を5月末に発売すると発表した。実売想定価格は30万円前後。2018年度で約1000校(1校あたり3ライセンス)への導入を目指す。
このソリューションは、NECのページプリンタ「MultiWriter」シリーズに、テスト採点支援ソフトウェア「EdLog クリップ採点支援システム」と、電子文書と紙文書を一元管理するドキュメント有効活用ソフトウェア「DocuWorks 9」を組み合わせることで、テスト採点業務の効率化を支援するもの。
先生は解答用紙をスキャンしてPCに取り込み、学習者(児童生徒)の解答を問題単位で一覧表示して横串しで採点できるほか、個々の手書きの答案を見ながら生徒ごとの理解度を確認できる。内容によって部分点を与えたり、「丁寧に書きましょう」などコメントを残すことも可能だ。
それと同時に採点結果のデータ化と集計もできるため、登録・入力作業にかかる時間を大幅に短縮できるとしている。実証研究では約45%作業時間が短縮できたという。問題ごとの正答率や平均点も確認できるほか、結果を印刷したりCSVで出力したりできる。
他社が提供する既存の採点支援サービスでは、専用のテスト用紙を用意する必要があるものも多いが、同社のソリューションは特別な紙は必要ないため、先生がすでに作っているテストをそのまま利用できることも特徴だという。
一方の生徒は、スキャンした解答用紙の写しがテスト後すぐに手元に戻ってくるため、振り返りや解き直し、生徒同士での答えあわせが可能になるとしている。
昨今の教育現場では、事務作業や部活指導など先生の業務負荷が増大し、生徒と向き合う時間を確保しづらくなっているほか、勤務時間の長時間化など先生自身の働き方も課題となっていると同社では説明。同ソリューションで事務作業の負担を軽減することで、本業である生徒としっかり向き合う時間を確保し、きめ細やかな指導ができる環境の提供を目指すとしている。
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