顧客体験プラットフォーム「KARTE」のプレイドが約27億円を調達

 CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドは4月19日、既存株主であるフェムトパートナーズ、Eight Roads Ventures Japanに加え、新たに三井物産、三井住友海上キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタルを引受先とする第三者割当増資と、みずほ銀行、三井住友銀行などからの借入れにより、総額約27億円の資金を調達したことを発表した。


プレイド代表取締役社長の倉橋健太氏(左)、同社代表取締役兼CTOの柴山直樹氏(右)

 KARTEは、サイトに来訪したユーザーの特徴や行動をリアルタイムに解析し、個々の利用者にあわせたコミュニケーションを実現するサービス。正式にローンチした2015年3月以降、導入企業・サイト数は純増を続けており、各導入サイトのユニーク・ユーザー数を足し上げた3年間の累計解析ユーザーは22億人、導入企業の約半数となるECの年間売上解析金額は5480億円にのぼるという。また売上についても、事業収益は2017年3月に単月黒字化を達成しているとのこと。

 同社は4月17日に、KARTEを「ウェブ接客プラットフォーム」から「CX(顧客体験)プラットフォーム」へと再定義した。これにあわせて新たに、顧客の感情がわかる「スコア」機能や、顧客の行動を動画で見ることのできる「ライブ(名称仮)」機能などを発表。定量・定性を含めて、“多面的に一人ひとりの顧客がわかる機能”を大幅に拡充した。


「KARTE」のサービスイメージ

 今回調達した資金は主に、(1)マーケティング投資の本格的な開始、(2)アプリなど事業領域拡大にともなう投資および全職種における採用活動の強化、(3)非ECカテゴリ(不動産や金融など)への本格普及やアプリ領域への拡大などに向けて、増え続けるデータを解析しながらよりスケールさせられる開発体制の構築、などに投資するとしている。

 また、北米、台湾、シンガポールなど、一部海外地域でのKARTE導入がすでに始まっていることから、海外への本格進出に向けた準備や、「K∀RT3 GARDEN(カルテガーデン)」をはじめとした、研究開発への投資も加速させるとしている。

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