インヴァランスが仕掛ける不動産新時代の中身--「AIマンション」4月に分譲スタート - (page 2)

センサ大量配備も、完全ローカル動作でセキュリティ重視

 講演では、CASPARの動作デモンストレーション映像が披露された。居住者はリビングでくつろいでいるが、実は薬を飲み忘れているというシチュエーション。これをCASPARが音声で注意喚起してくれる。

 CASPARはセンサを組み合わせて「(居住者が)椅子に座っている」「テレビを見ている」と推論する。ただ、これだけで終わりではなく、注意喚起のあと本当に薬飲んだかどうか、薬を振る音や薬の外観画像などをもとに検知できるという。

CASPARの動作イメージ。人間の骨格なども検出していることわかる
CASPARの動作イメージ。人間の骨格なども検出していることわかる

 インヴァランスでは4月、このCASPARを搭載した「AIマンション」を都内で分譲する予定。アメリカでは賃貸物件向けへの提供がスタートしているが、分譲での提供は世界でも初としている。

 なお、薬を飲んだかどうかの検知は基本的に専門施設向けの機能であり、一般住宅向けには適用されない予定。一方、高齢者の転倒を検知するといった機能については十分想定されうるという。

 自宅内というプライバシ空間にセンサを配置するシステム上、セキュリティも強化する。まず前提として、センサで取得したデータはWi-Fiで送受信せず、すべて有線LANでやりとりする。また、AIによる解析にクラウドを使わず、すべて宅内ローカルで完結させているのも大きな特徴だ。「万一、料金の不払いでインターネット接続が絶たれたとしても、CASPARは朝きちんと照明を点けてくれる」(小暮氏)

 小暮氏は、今後もさまざまなパートナーとアライアンスを組み、オープンな形で新しい不動産開発、スマートホーム開発に取り組む計画だ。

今後の目標
今後の目標

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]