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プレミアムインタビュー

"コミュニティ"がポジティブな力を最大化する--フェイスブック ジャパン長谷川代表の手応え - (page 2)

藤井涼 (編集部) 渡徳博(カメラマン)2018年03月09日 08時00分
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 Facebookはものすごくミッションドリブンの会社です。ミッションを実現するためだけに存在しているといってもいいくらいです。そのミッションが変更になるというのは、ものすごくインパクトがありましたが、180度変えるというわけではありません。もともと、世界中の人々をオープンにつないでいくことをミッションにしながら、これまでに世界中の21億人の人々をつなげることができましたが、それだけでは足りないと思っています。

 コミュニティ形成という形で、共通のアイデンティティや目的を持つ人々を応援し、人と人の距離をより縮めていくことで、もっと前向きなパワーが発揮されて新たな価値を生む。より一歩踏み込むという覚悟を持ち、この先10年を見据えてミッションの変更が発表されたということです。そういう意味では、2017年はFacebookにとって転機となる年だったと思います。

 その上で日本を見てみますと、実はすでにFacebook上でコミュニティが活用されている例が結構あります。たとえば、(着物姿で特定の場所をジャックする)「キモノでジャック」は、京都の着物が好きな数人が、着物姿で町やスポットをジャックして着物の魅力を発信しようと発足したコミュニティです。いまでは全国に広がって、米国など世界にまで広がっています。これがまさにコミュニティなんです。日本文化の非常に重要な一部を担っているものが世界に向けて発信されて、それによって日本がこれまでとは違う形で見直されたりすることはすごくポジティブだと思っています。


「すでにさまざまなポジティブなコミュニティが日本でも生まれている」と長谷川氏

 また、「防災ガール」というコミュニティもあります。もう少し、日常の中であたらしい災害に対する準備=防災をしていきましょうというコンセプトで始まったコミュニティで、その考え方自体が広がっていくこともすごくいいことだと思います。そういったポジティブな価値を見出しているコミュニティ事例が、すでに日本にもいくつもあるので、これから数年かけてそういった事例を増やしていきたいと思います。

ーー先日、Facebookにおいて友人や家族の投稿を優先表示し、企業によるビジネスコンテンツやニュースの表示を減らす方針を発表しました。

 ビジネスコンテンツを減らすというよりは、人と人のつながりに寄与するような投稿の優先順位を上げるということに注力すべくこのような発表をしました。Facebookが何のために存在しているのかというところに立ち返ると、人と人をつなげてそこで有意義なインタラクションを生むことです。ただ流れてきたニュースなどを読むためだけにFacebookを使うより、実際に相手がいてその人とのつながりやコミュニケーションが生まれるようなことに時間を使っていただいた方が、最終的にはFacebookが意味のあるものになり、皆さんにしっかりと貢献できるのではないかと思っています。

ーー日本には、メッセージアプリの「LINE」やテキストを中心とした「Twitter」、さらには動画コミュニケーションアプリの「Tik Tok」など、幅広いコミュニケーションサービスが存在しますが、その中でFacebookやInstagramはどのような位置付けにあると考えますか。また、今後はどのようなアプローチをしていくのでしょう。

 サービスが多様化すること自体はポジティブなことであり、すごく自然なことだと思っています。私もそうですが1人の人間の中には、いろいろなつながり方のニーズがあると思うんです。たとえば、友人と1対1でコミュニケーションをしたい時もあれば、趣味や興味でつながっている関係もあると思います。

 Facebookとしても、ファミリーアプリを通してそれらのニーズをしっかりと満たしていこうと考えています。1人対複数の友人の場合はFacebook、1対1の場合はFacebook MessengerやWhatsApp。さらに、1対1でも全体でもない場合はグループ機能を提供していますし、ビジュアルな興味ではInstagramでつながることができますので、それぞれのシーンやニーズに合った使い分けをしていただけると考えています。


Facebookのファミリーアプリ

 一方で、SNS市場のトレンドをどう見ているかというと、これはグローバルも日本も全く同じだと思っています。人と人のつながり方が、テキストから写真や動画などのビジュアルに代わり、10年スパンではARやVRに変わっていく。この流れが、日本でも急速に進んでいくと思います。日本では、いまスマートフォンユーザー全員がビデオカメラを持っているような状態ですので、コミュニケーションの主役も動画に移行してきていて、動画を通じた人と人とのつながり方をエンパワーできるサービスが、皆さんにとって意味のあるものになってきている。だから、Instagramでもストーリーズのような機能が支持されているのだと思います。

 そして、将来的にはVRやARによって、相手に何かを一方的に伝えるだけではなく、離れていても全く同じ景色を共有したり、同じ場所にいるような感覚で、コミュニケーションがとれる時代がくると思っています。人と人のつながり方というもの自体がテクノロジの進化に合わせて進化したり、姿を変えたりしていくトレンドは今後も続くのではないでしょうか。なので、そういったテクノロジの進化や多様化する利用者のニーズに対して、しっかりとFacebookのファミリーアプリを通じて応えていくことが重要だと思っています。

※第2回「組織編」は3月10日(土)に掲載

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