デジタル・エンターテイメント・グループジャパン(DEGジャパン)は2月21日、「第10回日本ブルーレイ大賞」の準グランプリ、グランプリを発表し、授賞式を開催した。
日本ブルーレイ大賞は、2017年に発売されたBDソフトタイトルの中で、BDの特徴をもっともいかした作品を表彰するもの。2016年度までは「DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」の名称で活動していたが、10周年を節目に名称を改めたほか、高画質、高音質を追求した「クオリティ部門」と、売上や話題性など注目されたBDソフトを総合的に評価する「カテゴリー部門」の2部門性へと刷新。新たにアンバサダー特別賞も設けられ、11の賞を発表した。
DEGジャパン会長の川合史郎氏は「2017年度はBDソフトだけで約1600万枚がユーザーの手元に渡った。2016年度ははじめてBDがDVDのシェアを抜いたが、2017年度はさらにその割合を高め54%がBDになっている。今後は4K UHDのシェアもあげられると思っている」とコメントした。
グランプリを受賞したのは、「君の名は。」(発売元・販売元:東宝)。準グランプリは「ダンケルク」(同:ワーナー ブラザース ジャパン)、「モアナと伝説の海」(同:ウォルト・ディズニー・ジャパン)となった。
審査委員長を務めたAV評論家の麻倉怜士氏は「グランプリを受賞した『君の名は。』と、準グランプリの『モアナと伝説の海』はともにアニメ作品だが、画作りは全く方向性が異なる。モアナと伝説の海は、こってりと密度感が高く、臨場感と濃密感があったが、君の名は。はとても日本的で繊細。透明度が非常に高かった。モアナが映画の世界が迫ってくるような迫力があったのに対し、君の名は。は迫ってくるのではなく、自分たちが(映画の世界の)向こうに行きたいと思わせる」と評した。また、日本ブルーレイ大賞が10周年を迎えるにあたっては『10年前と大きく違うのはネットによる映像配信サービスが出てきたこと。これからのコンテンツはネット配信とBDなどのパッケージと両方で販売する時代になる。その中でBDは高画質、高音質などパッケージだからこそできることを突き詰めていくことで、ネット配信と共存していけると思う」と今後について話した。
このほか、ユーザーからの投票で決定するユーザー大賞は、「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」が、審査員特別賞には「ラ・ラ・ランド」が受賞した。「ラ・ラ・ランドは、販売元であるポニーキャニオンが日本向けにマスタリングし直すことで、豊かな階調が表現され、より素晴らしくなっている。モノづくりのこだわりに対して審査員特別賞とした」と審査員でAV評論家の本田雅一氏が話し、モノ作りの姿勢を高く評価した。
授賞式には「アンバサダー」として女優の清野菜名さんが登場。新設した「アンバサダー特別賞」として「キングコング:髑髏島の巨神」を選出した。清野さんは「アクション映画が大好きで、キングコングの大きさ、破壊力に終始興奮しまくり。映像もとてもきれいで楽しめた。次回作も楽しみにしている」とコメントした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス