Facebookがまたしても、同社プラットフォーム上に表示される政治的広告の出所に関連して苦境に陥っている。しかし今回は、ロシアとは何の関係もない。
米シアトルで週に1度発行される地元新聞紙The Strangerによると、同市では、市内の選挙を対象とした政治的広告を販売する企業に対し、広告の「具体的な性質と範囲」、広告購入者の「氏名と住所」、具体的な支払い情報を、要請に応じて開示することを求める、透明性に関する法律が定められているという。
「40年以上にわたり、ワシントン州とシアトルのどちらの法律においても、政治活動からの広告収入を得る者が、提供する「広告サービスの具体的な性質と範囲」について、一般大衆に対して透明であることが求められてきた」と、Seattle Ethics and Elections Commission(シアトル倫理および選挙委員会)のエグゼクティブディレクターを務めるWayne Barnett氏は同紙に送った声明で述べた。
しかし、法律で定められた期日だった米国時間2月2日にFacebookが同市の選挙当局に提出した2ページからなるスプレッドシートは、「同社の公的な義務を果たすには程遠いものだった」とBarnett氏はThe Strangerに対して述べ、「同市法務官と今週、次の手続きについて議論する予定だ」とした。
同市の選挙法に違反する広告には、1件につき最大5000ドル(約55万円)の罰金が科せられる。
折しもFacebookは、2016年の米大統領選期間中の広告の取り扱いについて批判されている。世界最大のソーシャルネットワークである同社は、TwitterやGoogleとともに、米議会による調査をこの数カ月間受けている。ロシア政府が2016年の米大統領に影響を与えるための偽情報や広告の拡散にこれらのプラットフォームを利用したと、米情報機関が判断したためだ。
米CNETはFacebookにコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」