Facebookの未来に関しては、多くの不確定要素があるが、確かなことも1つある。それは、最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏が次々と大規模な変更を実行し続けていることだ。
1月、Zuckerberg氏は同ソーシャルネットワークの自慢のニュースフィードを抜本的に見直すことを発表した。Facebookは近い将来、家族や友達の投稿を優先し、ブランドやメディア機関のコンテンツの比重を減らす予定だ。さらに、同氏はFacebookの20億人のユーザーに対して、Facebookが何を信頼できるニュースソースとして扱うべきかを決めるよう求めている。同氏によると、これらの修正により、ユーザーがFacebookで過ごす時間が減り、同社の事業が悪影響を受ける可能性もあるという。
前四半期に実施された変更が原因で、ユーザーが同プラットフォーム上で過ごす時間は既に減少していると、Zuckerberg氏は米国時間1月31日に述べた。同氏によると、ユーザーがFacebookで過ごす時間は、1日あたり約5000万時間少なくなったという。
変更による影響が明白になるまでには、もう少し時間がかかるだろう。しかし、それがFacebookの事業に及ぼす影響についてのZuckerberg氏の見解が正しいとすれば、同氏は将来、31日に発表された売上高を懐かしく振り返るはずだ。
Facebookの2017年度第4四半期(12月31日締め)の売上高は129億7200万ドルで、アナリスト予想の125億5000万ドルを上回った。Facebookの月間ユーザー数は21億3000万人で、前年同期から14%増加した。
利益は1株当たり1.44ドルで、予想されていた1株当たり1.95ドルに及ばなかった。Facebookによると税制法案の影響だという。その影響を除外すれば、1株当たり利益は2.21ドルに跳ね上がる。
Zuckerberg氏は決算発表の中で、「2017年はFacebookにとって堅実な年だったが、困難な年でもあった。当社が2018年に注力するのは、Facebookを単に使って楽しいだけのものではなく、人々の福祉と社会にも良い影響を及ぼすものにしていくことだ。コンテンツの受動的な消費ではなく、人々の間の意義深いつながりを推進することで、その実現を目指す」と述べた。
「前四半期、バイラル動画の表示を減らして、ユーザーがより有意義に時間を使えるようにする変更を実施済みだ」(同氏)
今回の決算発表をもって、Facebookの激動の1年は幕を閉じた。同社は、現実に対する人々の印象を歪める「フィルターバブル」を作り出しているとして、批判されている。また2016年の米大統領選の期間中、GoogleやTwitterとともに、ロシアによる偽情報の拡散に利用されたとの批判もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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