Facebookは突然、ソーシャルメディアが関与することによって民主主義に何が起きるかについて考えずにはいられなくなったらしい。
同社は米国時間1月22日の3件のブログ記事で、ソーシャルメディアが民主社会に対する問題を発生させる源になることもあると認めた。これは、2016年の米大統領選に関する論争が始まって以来、Facebookが取り組んできた問題だ。
「Facebookは2016年、当社のプラットフォームが悪用されていることに気づくのがあまりにも遅かった」と、Facebookの市民的社会参画担当プロダクトマネージャーを務めるSamidh Chakrabarti氏は投稿の1つに記した。
Chakrabarti氏はソーシャルメディアを悩ます問題として、具体的に偽ニュース、他国の干渉、政治思想に基づく嫌がらせ、不平等な参加、エコーチェンバーを挙げた。
世界中に20億人のユーザーを擁するFacebookは、必ずしも信頼できるとは限らないかもしれない情報を人々が得て共有し、それが政治に影響を与えることに対して同社が持つ、莫大な影響力を徐々に受け入れつつある。これは、簡単にたどり着いた結論ではなかった。Donald Trump氏が2016年の大統領選に勝利したとき、Facebook最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は、Facebook上の偽ニュースが結果に影響を与えたと考えるのは「ばかげている」と一蹴していた。
「われわれは今、悪影響に対処し、当社のプラットフォームを疑いの余地なく民主主義にとって良い情報源にする決意を、これまで以上に強くしている」と、Facebookのグローバル政策および政府渉外ディレクターを務めるKatie Harbath氏は22日、別の投稿に記した。
3つ目の投稿を執筆したのは、ハーバード大学ロースクールのCass R. Sunstein教授だ。同氏は、ソーシャルメディアには多数の好ましい側面があるとしながらも、Facebookのような場所は、分断と偏見を促進する環境を生み出すことによって、民主主義にとって害悪となる可能性があると述べた。
「ひいき目に見ても、問題だ。最悪の場合は、危険をもたらす」と同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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