Mozillaが米国で実施した、テレビドラマ「MR. ROBOT」のハッカーが登場するオンラインゲームとのタイアップ計画は、ほぼ開始直後に逆効果になった。
「Firefox」のユーザーから、米国時間12月13日より、明確な許可の確認や機能の説明もなしに、「MY REALITY IS DIFFERENT THAN YOURS」(私の現実はあなたのものと違う)と書かれているだけの謎めいた拡張機能が同ブラウザにインストールされたと苦情が出るようになった。あるFirefoxユーザーがRedditに、「私にはそれ(拡張機能)が何か、どこから来たものかまったく分からない。怖くなって、すぐにアンインストールした」と書き込んだところ、Mozillaに非難が殺到した。
MozillaはMR. ROBOTとの提携を通じて、先週「Looking Glass」という拡張機能をリモートで米国のユーザーのマシンにインストールしていた。だが同社は、ユーザーから多くの苦情を受けて停止したと述べた。
Mozillaの最高マーケティング責任者であるJascha Kaykas-Wolff氏は「われわれはこの24時間で多くのことを学んだ、と言うにとどめておく。常にベストの意図で臨んでいるが、試すことすべてが望むようにいくわけではない」と述べた。Mozillaは、「フィードバックを受け取った数時間以内に」Looking GlassをFirefoxのアドオンストアに移行した。
この事例は、ユーザーのコンピューティングハードウェアおよびソフトウェアに対して、外部組織がどれだけ多くの権限を持っているかを示している。それはMozillaのように、人々が「力を持ち、安全性や自立性を保証されるべき」と宣言し、オンラインプライバシーに熱心に取り組む組織であってもだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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