Mozillaが「Firefox 57」を公開した。同社はこのウェブブラウザがあまりに高速なので「Firefox Quantum」と名付けることにしたとしている。だが、ではQuantumはどのくらい速いのだろうか? Googleの「Chrome」ブラウザに対抗できるのだろうか?
Firefox Quantumがどのくらい速いのか確認するために、一連のベンチマークテストで「Firefox 56」、Microsoftの「Edge 41」、Googleの「Chrome 62」と、トップを競わせてみた。
測定環境
- CPU:「AMD Ryzen 7 1800X」
- メモリ:16Gバイト
- ストレージ:1テラバイトの「Samsung 960 PRO M.2 SSD」
- GPU:NVIDIA「GeForce GTX 1080」×2枚
- OS:「Windows 10 Pro」64ビット最新版
比較したウェブブラウザ
- Firefox 57 Quantum
- Firefox 56
- Chrome 62
- Edge 41
測定に使ったベンチマーク
- JetStream 1.1:JavaScriptのベンチマーク。「SunSpider 1.0.2」と「Octane 2.0 JavaScript Benchmark」を含む。スコアが高いほど優秀。
- Kraken JavaScript Benchmark(version 1.1):「SunSpider」のアップデート版。スコアが低いほど優秀。
- Octane 2.0:対話型スクリプトに重点を置いたテストを含む、JavaScriptのテストツール。このベンチマークは既に提供が終了しているが、比較に便利だ。スコアが高いほど優秀。
- WebXPRT 2015:HTML5およびJavaScriptベースの6つのワークロード(写真修正、アルバム整理、ストックオプション価格決定、ローカルノート、セールスグラフ、DNA塩基配列決定)を実行するベンチマーク。スコアが高いほど優秀。
- HTML5 Test:ウェブ標準への準拠度を測るテスト。満点は555点で、スコアが高いほど優秀。
- Speedometer:ウェブアプリの応答性を測るベンチマーク。ウェブアプリのデモを使ってTo-Doリストの追加など、ユーザー操作をシミュレートする。スコアが高いほど優秀。
- ARES-6:JavaScriptの最新機能(symbol、for-of文、アロー関数、Map/Set/WeakMap、let/const、クラス、Proxy、文字列補間、分割代入、デフォルト引数、spread演算子、末尾呼び出し、ジェネレーターなどを含む)の実行時間を測定する。スコアが低いほど優秀。
正確を期すため、テストは複数回行った。次の結果はその平均値だ。