居眠り運転は、特に高速道路を猛烈な勢いで走行するトラック運転手にとって危険な行為だ。休憩をとる必要がありそうな時に運転手に警告できるよう、Fordは帽子の中に検知システムを組み込んだ。
Fordのブラジル法人の大型トラック部門が開発した「Safe Cap」は、見た目は普通のキャップと変わらない。しかし、居眠り運転を防止するセンサとハードウェアを搭載している。Fordは居眠りの兆候を示す行動を特定し、それらの兆候を加速度計とジャイロスコープを使って検知するよう帽子をプログラミングした。
運転手がウトウトすると、帽子は3種類の異なる信号を送る。振動、音、光のいずれかを発して、運転手に車をわきに寄せ、降車して休憩を取るように促すのだ。Fordは実際の運転手らを被験者にして8カ月間テストした。
居眠り運転は、ながら運転や飲酒運転と同じくらい危険だ。反応時間が遅くなり、場合によっては運転しながら寝入ってしまい、完全にコントロールを失う。この帽子は居眠り運転防止に役立ち、ひいては命を救うことにもつながるだろう。
しかし、帽子が短中期的に製品化される計画はない。テスト終了後は、特許取得と認可の手続きに進むという。その後、Fordは市場への橋渡しとなり得るパートナー企業や顧客と共にSafe Capを推進する計画だ。誰が手がけるにせよ、道路を少しでも安全にするのに役立ちそうなこの帽子の製品化が実現することを期待したい。
Safe Capのコンセプトを紹介した動画(ポルトガル語)もYouTubeで公開されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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