Waymoの自動運転ミニバンには、その車両が公開パイロットプログラムの一環であるか否かにかかわらず、安全のためのバックアップとして常にドライバーが搭乗していた。しかしその状況に変化が訪れようとしている。
Waymoは米国時間11月7日、ドライバーが乗車しない完全自動運転に移行し、最終的には自動運転カーシェアリングサービスの開始を目指すと発表した。同社の「Chrysler Pacifica Hybrid」ミニバンは、SAEレベル4の自動運転が可能で、あらかじめ定められたエリア内をドライバーなしで走行できる。Waymoは、ゆくゆくはその走行エリアをさらに拡大すると約束している。フェニックスは、同社が初めて公開パイロットプログラムを実施した場所でもある。
GoogleからスピンオフしたWaymoは既に、フェニックスで同社の自動運転Chrysler Pacifica Hybridに乗車する機会を団体や個人に提供している。ただしこれまでは、万一何らかの問題が発生した場合の安全のために、前部座席にはドライバーが必ず乗車していた。Waymoは今、ドライバーを完全になくすことができると考えるレベルに到達している。
同社はシミュレーションに支えられて、節目となるこのレベルに到達した。Waymoのシミュレータによって同社の自動運転車の頭脳は、実世界では再現がやや困難な規模で走行を練習することができる。このシミュレータでは、2万5000台のバーチャルな自動運転車が1日中「走行」している。Waymoはこの1年間で、40億キロメートルを超える走行をシミュレーションした。現在、同社の車両は、1日あたり1万6000キロメートルを実際に走行し、シミュレーションではその1000倍の距離を走行している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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