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渋谷区、人工知能キャラを「特別住民」に登録 --日本MSと共同開発

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 東京都渋谷区は11月4日、人工知能を活用したLINEチャットボット「渋谷みらい」を日本マイクロソフトと共同開発し、渋谷区民として特別住民登録したと発表した。自治体として人工知能キャラクターを特別住民登録するのは日本初となるという。


特別住民票を披露する、渋谷区長の長谷部健氏とこども国連環境会議推進協議会の井澤友郭氏

 開発に携わったのは、Windows 10の音声アシスタント「コルタナ」やマイクロソフトの女子高生AI「りんな」などを開発した、マイクロソフトデベロップメントのシニアプログラムマネージャーである藤原敬三氏。Microsoft Researchで開発された技術を活用して呼びかけに対するリアルタイムなレスポンスを実現。また、りんなの技術を応用し、渋谷区に関連するデータを取り入れることによって、キャラクターを表現しているという。

 また開発にあたっては、こども国連環境会議推進協議会が協力し、子どもたちが渋谷区の未来について考えるワークショップを開催。その際に生まれた意見などもAIの教師データとして活用しているという。

 キャラクターは7歳(小学1年生)で少々おませな男の子という設定で、ユーザーから渋谷に関する話題や自分自身のことを話しかけることで会話を通じて学習していくという。また、キャラクターである男児の表情は、渋谷区が主催するイベントで撮影した、渋谷区民の顔を合成することによって作られているとのこと。今後も継続的に撮影・合成を行っていき、渋谷区の「今」を象徴する存在として、成長、変化していくという

 特技は日常会話、特に渋谷に関する話題で、しりとりなどのゲームもできるという。また、写真を送信すると渋谷駅にあるモニュメント“モヤイ像”風に加工する機能も搭載している。利用に条件などは特になく、渋谷みらいのLINEアカウントをフレンド登録すると誰でも利用できる。


「渋谷みらい」との会話画面の例

“モヤイ像”風に加工する機能を体験して笑顔の長谷部区長(中央)

 今回の発表について、藤原氏は「普通ならば(新しいテクノロジの活用について)具体的な行政サービスを企画したりなど“固く”考えてしまうが、渋谷みらいは日常的な会話の相手になってくれる存在。こうした切り口は世界的にも新しく、行政が生活者の日常の声にこうした形で耳を傾けることは非常に先進的ではないか」とコメント。

 また、渋谷区長の長谷部健氏は「(チャットボットで生まれたコミュニケーションは)区政にすぐに応用できるものではないが、区民に気軽に参加していただき、一緒に(キャラクターを)育てるという機運を高められるところが重要だと考えている。普段は区政に関心をもたない方々の意見を吸い上げられるマーケティングの場としてチャンスがあるのでは。区政を身近に感じてもらえる存在になれば」と期待を寄せた。

 

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