Bloomberg Businessweekの報道によると、Appleは「Game of Thrones」や「Orange is the New Black」のような、過激な表現のある番組を制作することには関心がないようだ。
Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は、子どもたちがわいせつ度の高いシーンを目にしないようにしたいと考えているという。その狙いは、自社で制作する番組を幅広い視聴者層にアピールすることにあると、Bloomberg Businessweekの記事は報じている。したがって、ヌードや過激な言葉、暴力といった要素は排除される。一方、NetflixやHBOでは、こうした要素が多くのヒット作で欠かせないものとなっており、多くのオリジナルコンテンツに含まれている。
Appleは大いに期待されていたオリジナル番組「Carpool Karaoke」の配信を予定より遅らせたが、その背景にはこのような保守的な考え方があるようだ。この番組は、Gwyneth Paltrow、Jessica Alba、Blake Shelton、Chelsea Handlerなどさまざまな芸能人が、ロサンゼルス周辺をドライブしながら楽しいトークを繰り広げるという内容だ。記事によれば、Cook氏は一部のエピソードを編集し直し、汚い言葉遣いや過激な表現をカットするよう命じたという。
この件についてAppleに問い合わせたが、回答は得られなかった。
ストリーミング動画は、大手テクノロジ系企業が今、競争を繰り広げている分野の1つだ。AmazonやFacebook、Googleも、大金を費やしてオリジナルコンテンツを制作している。また、米YahooやMicrosoftも、数年前に撤退するまではオリジナルのテレビ番組の制作に挑んでいた。Appleにとっては、テレビ番組の制作は「iPhone」の販売が伸び悩む中で、事業を多角化するための取り組みと位置づけられる。同社は「Apple Music」「iTunes」「Apple TV」アプリなどのサービス事業に期待をかけており、2020年までにはこの部門の売り上げを今の2倍となる500億ドルにまで増やしたい考えだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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