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小学生が自作ロボットをプレゼン--IT×ものづくりの祭典「Wonder Make Fes 4」

藤井涼 (編集部)2017年10月16日 12時20分
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 小中高生にプログラミングやロボット製作を教えるIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」を運営するLITALICOは10月15日、生徒たちの成果物を披露するイベント「Wonder Make Fes 4(ワンダーメイクフェス)」を、東京都の日本科学未来館で開催した。4回目となる今回は4200人以上の申し込みがあり、雨にも関わらず多くの親子が会場に足を運んだ。


「Wonder Make Fes 4」

 LITALICOワンダーは、ゲームやアプリ、ロボットなどの作り方を学べる教室。講義形式ではなく、生徒一人ひとりのベースや興味、得意なことに合わせたカリキュラムを提供していることが特徴だ。また、学年やスキルの基準にとらわれないように、あえて年齢やスキルを混合にしたクラス編成にしているという。現在は、東京都と神奈川県に複数の教室を構えている。

 ワンダーメイクフェスは、LITALICOワンダーの生徒たちが制作した作品を発表する場。ゲーム制作会社やロボット開発会社のCEOやエンジニアが審査員となり、アイデアや技術力などを評価する。また、来場者はプログラミングやロボット製作を体験したり、協力企業の最新ガジェットに触れたりすることができる。

小学生が観衆に向けて自慢の作品を披露

 同イベントの目玉の1つが、生徒たちが大勢の来場者の前で成果を発表するプレゼンテーションだ。登壇者には約3分間の持ち時間が与えられ、自分の作品の写真や映像を投影しながら、作品の魅力や開発で苦労した点などを語る。同日は60人以上の生徒が、「ゲーム&アプリ」「ロボット」の2つのテーマに分かれてプレゼンした。

 ゲーム&アプリのプレゼンでは、渋谷教室に1年ほど通っている小学3年生のアップルさん(クリエイターネーム)が、細胞とウイルスが戦う「セルゲーム」を紹介。十字キーでワクチンを操作して、画面内のウイルスをすべて倒すとクリアできる内容で、プログラミング言語のPythonで開発したという。将来は、Googleのようなシステムを自分の手で作りたいと夢を語った。このほか、Unityで3Dゲームを開発した生徒や、お金をテーマにしたディフェンスゲームを開発した生徒もいた。


小学3年生がPythonで開発した細胞とウイルスが戦うゲーム


Unityで3Dゲームを開発した生徒も

 ロボットのプレゼンでも、ハイレベルな作品が次々と披露された。横浜教室に1年半ほど通う小学6年生のHIKARUさんは、赤外線センサやタッチセンサ、ジャイロセンサなどを組み合わせて、ロボット掃除機の「ルンバ」をイメージした走行ロボットを開発。壁と平行に走行して、障害物にぶつかると旋回するというもので、開発を続けることで、将来的には盲導犬の役割をするロボットを開発したいという。



開発のこだわりを語る小学6年生のHIKARUさん

 川崎教室のみぃさんが開発したのは、ユニークなアイデアの学習応援ロボット。学習中はうちわを扇いで風を送ってくれるが、学習者が机の上で居眠りをすると、ハンマーで頭を叩いて起こす。超音波センサで体とロボットの距離を測り、近づくと叩く仕組みだ。頭を叩いた回数もカウントしており、これによって「学校でつまらない授業をしている先生が分かる」(みぃさん)。今後はより小型化し、体温や心拍も測れるようにしたいという。


 最も場内が沸いたのが、横浜教室のはるはるさん(小学3年生)と、渋谷教室のつぐつぐさん(小学4年生)のコンビが発表した、海水をくみ上げて凍らせ南極へ戻すことで、世界的に問題となっている海面の上昇を防ぐロボットだ。(1)氷山をみつけて高さを測るロボット、(2)海水をくみ上げるロボット、(3)海水を凍らせて氷山に噴射するロボットの3つを組み合わせることで、これを実現するという。


海水をくみ上げて凍らせ南極へ戻すロボットを開発した、はるはるさんとつぐつぐさんのコンビ

 2人はロボットの世界大会である「World Robot Olympiad(WRO)」の日本予選を突破しており、11月にコスタリカで開催される世界大会に日本代表として出場し、このロボットをプレゼンする予定だという。

 来場者には事前に、「ナイス!プレゼン」「ナイス!テクニック(技術力)」「ナイス!アイデア」「ナイス!デザイン」の4枚のフィードバックシートが配られており、プレゼンテーション後に該当するシートを一斉に頭上に掲げて各作品を評価。生徒たちは、自分の作品が大勢の来場者から評価され、喜びをあらわにしていた。


プレゼンテーション後には来場者がフィードバックシートを上げる

 また、質疑応答の時間も設けられ、「なぜ、このテーマにしたのか」「センサをどう活用するのか」「次は何を作りたいか」など、どの登壇者にも多くの子どもたちから質問が相次いだ。最後に審査員からも評価が告げられ、いずれの登壇者もプロからのアドバイスに真剣に耳を傾けていた。


生徒たちがスタッフとしても活躍した

 なお、同日には120人ほどの子どもが“スタッフ”としても活躍。小学生が登壇者にマイクを手渡したり、プレゼン残り時間のボードを掲げたりして、大人さながらに運営を支えている姿が印象的だった。

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