Facebook、偽ニュース対策で記事の発信元情報を表示する新機能をテスト

Alfred Ng (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 (ガリレオ)2017年10月06日 12時40分

 Facebookは米国時間10月5日、偽ニュースに対抗する新たなツールのテストを開始すると発表した。ここ1年にわたって同社が試みている数々の対策に続くものだ。

 Facebookは今回、ニュースフィードに投稿されるリンクのコンテキストを表示する機能を開発した。投稿されたリンクの隣にインフォメーションを示す「i」ボタンが表示され、これをクリックするとポップアップウィンドウが立ち上がり、記事とそのパブリッシャーに関する詳細が表示される。


共有された記事のリンクに対し、Facebookアプリ内で発信元の情報を得ることができる。
提供:Facebook

 Facebookによると、リンク元のウェブサイトの説明が、そのパブリッシャーに関するWikipediaの記述やその他のソースから詳細を収集して表示される。例えばFacebookで共有した米CNETの記事からコンテキストのポップアップを表示すると、Wikipediaの米CNETページに書かれている記述の通りに、「CNET (stylized as c|net) is an American media website that publishes reviews, news, articles, blogs, podcasts and videos on technology and consumer electronics globally(CNET[ロゴの表記はc|net]は米国のメディアサイトで、世界のテクノロジや家電製品に関するレビュー、ニュース、記事、ブログ、ポッドキャスト、動画を配信している)」と表示される。

 ただし、偽ニュースかどうかを確かめるのにWikipediaが信頼できる情報源というわけではない。このクラウドソース化された百科事典は誰もが編集可能で、中にはデマを広めようとしている人々もいる。Wikipediaの共同創設者であるJimmy Wales氏は、偽ニュースに対抗するプロジェクト「Wikitribune」まで開設している。

 Facebookの担当者は電子メールで次のように述べている。「Wikipediaの編集に関する問題は、通常すぐに解決されている。われわれはWikipediaがそうした問題をすぐに解決できると期待しており、Wikipediaが荒らし行為に対処するポリシーやプログラムに関して、ユーザーに参照情報を提供する」

 理想を言えば、自分が共有しようとしているコンテンツのソースをよく検討する上で、コンテキストは便利な手段だ。Facebookに提供できるコンテキスト情報がなければ、その旨も表示される。そうすることで、ユーザーに自分が読んでいる記事が偽ニュースサイトだと示唆する考えだ。

 「人々がこうした重要なコンテキスト情報にアクセスできるよう支援することは、記事が信頼できるパブリッシャーによるものかどうか、そして記事そのものに信頼性があるかどうかを判断する助けになる」と同社は5日の投稿で述べている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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