Googleによる買収がささやかれる中、HTCが株式取引を一時停止した。
台湾証券取引所(TWSE)が出した声明には詳細が記されていないが、HTCの株式取引を現地時間9月21日から停止すると記されている。通常取引の再開予定時期については触れられていない。
TWSEは、株式売買の停止理由を「重要情報がまもなく発表予定」であるためとし、「同社はその後、取引再開を申請する予定」とした。
HTCからの情報はさらに短く、箇条書き形式の声明には「HTCは市場のうわさや憶測にコメントしない」と記されている。
台湾の携帯端末メーカーであるHTCが言及しているのは、同社が近い将来Googleの親会社であるAlphabetに買収される可能性があるとした報道だ。工商時報が最初にこれを報じていた。
HTCが株式取引を停止したことで、このうわさが再燃している。
China Timesは、買収交渉は最終段階に入っており、交渉の中心はHTCの仮想現実(VR)製品「Vive」ではなくスマートフォン事業だったと報じている。
China Timesが「戦略的投資」と呼ぶこの買収によって、HTCの財務問題は解決される可能性がある。HTCはこの1年間損失を出し続けており、2017年第2四半期だけで7240万ドルの損失を計上した。
HTCは8月、「引き続き楽観視している」と述べていたが、主力スマートフォン「HTC U11」が成功を収めたにもかかわらず、スマートフォン市場における同社のシェアは急落していた。
BBCによると、HTCの世界市場シェアは5年前は約9%だったと推定されるが、サムスンやアップルなどの競合他社に押されて現在は1%未満になっている。
HTCとGoogleは既に密接に連携しており、2016年にはGoogleのスマートフォン「Pixel」および「Pixel XL」を共同開発した。「Pixel 2」と「Pixel XL 2」もまもなく発表されるとうわさされている。
Googleによる買収話が事実であれば、HTCの製造能力がGoogleに移管されて、両社の連携活動がGoogle独自の取り組みとなる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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