メルセデス・ベンツ、世界5大陸で自動運転車のテスト走行--「CASE」戦略の一環

 Daimler傘下のMercedes-Benzは、世界5大陸で自動運転車をテスト走行させる取り組み「Intelligent World Drive」を開始した。2018年1月まで5カ月かけ、欧州、中国、オーストラリア、南アフリカ、米国でテストを実施する計画。


世界5大陸で自動運転車をテスト走行(出典:Daimler)

 テスト走行に使う車両は、新型「Sクラス」サルーンをベースに、自動運転を試験するために改造したもの。今回のテストで道路の状態や走行条件、習慣が異なる地域を走らせ、自動運転技術の改善につなげる多種多様なデータを取得する。


多種多様なデータを取得(出典:Daimler)

 スタート地点は、ドイツのフランクフルトで開催されていた自動車ショー「IAA」の会場。その後、中国を経て11月にオーストラリア、12月に南アフリカを走行。2018年1月に、米国ネバダ州ラスベガスで開催される家電見本市「CES」の会場にゴールする。

 テスト時に重視する項目は、走行地域によって異なる。自動運転車の動作を確認する主なテスト項目は以下のとおり。

  • ドイツ:高速道路と渋滞
  • 中国:上海における交通密度の高い道路
  • オーストラリア:デジタル地図「HERE」を使ったシドニーからメルボルンへの走行
  • 南アフリカ:ケープタウンにおける地図の使用と南アフリカ特有の状況
  • 米国:ロサンゼルスとラスベガスにおける、高速道路での追い越し、高密度な都市部の交通、交通渋滞

重視するテスト項目は走行地域によって異なる(出典:Daimler)

 なお、Daimlerグループは次世代の自動車を実現させるにあたって4つの戦略的分野「CASE」を挙げ、自動運転技術の開発はその一環。CASE戦略では、「Connected(コネクテッド)」「Autonomous(自動運転)」「Shared & Services(共有化&サービス)」「Electric(電動化)」に注力している。例えば電動化については、Mercedes-Benz全車種に電気自動車(EV)モデルまたはハイブリッド車(HV)モデルを設定する計画を発表した。


全車種にEV/HVモデルを設定へ(出典:Daimler)

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