パナソニックが展開するカメラシェアリングシステム「PaN」が、東京・六本木の「メルセデス・ベンツ コネクション(東京)」に併設されているブランド体験スペース「メルセデス・ベンツ コネクション ネクストドア」に期間限定で導入される。
メルセデス・ベンツ日本が、11月29日に行った新型「Eクラスステーションワゴン」の発表会見で、その様子を公開した。
メルセデス・ベンツ日本では、メルセデス・ベンツ コネクション ネクストドアの第3弾イベントとして、2016年12月25日まで「メルセデス・ベンツ コネクション ネクストドア スターガーデン」を開催。その中核となるコンテンツに、直径10メートルの生木で作られたベンツマークのリースを設置。サイズは世界最大になるという。リースの中央に立った自分の写真が撮れるサービスをPaNで提供する。
「PaNを使用して、リースの中心でセルフィー(自撮り)をすると、上空から俯瞰したような広範囲な写真と、ズームした写真を同時に撮影することができ、スターガーデンの思い出を無料で持ち帰ることができる」(パナソニック)という。
リースは色鮮やかなオーナメントと、1万5000個のLEDで装飾。来場者はリースの内部に入ることができ、非日常的な体験を楽しむことができる。
このリースの中央部に設置された機器にIDカードをかざすとカウントダウンが始まり、自動的に撮影を行う。
リース前方向にデジタルカメラ「LUMIX DMC-GH4」(GH4)を設置。さらにリースを上から撮影できるように、同エリアに配置されている最大9メートルの高さまで「メルセデス・ベンツ Gクラス」で登ることができる「マウンテンクライム」の頂上部分に、同様にGH4を設置しており、一度に2枚の撮影を行う。
PaNは、パナソニックとNTTコミュニケーションズが共同開発したサービスで、公共施設やエンターテインメント施設、イベント会場などに設置したカメラを来場者がシェア。クラウド経由で写真データを入手できるというサービスだ。
PaNの名称は「PHOTO AND NETWORK」の略で、パナソニックの「撮影技術」とNTTコミュニケーションズの「通信クラウド技術」の融合によってサービスが提供されることを示す。
「クルマをシェアするのがカーシェアリングであるのに対して、カメラをシェアするサービスであることからカメラシェアリングという言葉を使っている」という。
10月に開催されたCEATEC JAPAN 2016のパナソニックブースでデモストレーションが行われたほか、京都最古の禅寺である建仁寺での期間限定サービスや、札幌で開催された「さっぽろ雪まつり」などでも導入された。
「自動で撮影できることから、家族旅行でも撮影係のお父さんが写らないというようなことが起こらず、全員で撮影ができる。また、同じIDカードを使って、何枚も写真を撮影できることから、PaNの普及にあわせてあちこちの観光地で撮影した写真を、1枚のIDカードで管理することもできる」(パナソニック)という。
PaNは、現在、実証実験の段階であり、今回のメルセデス・ベンツ コネクション ネクストドア スターガーデンにおいては、都内で初めて設置することになった。
「数多くの場所にPaNを無償で設置してもらい、写真を撮影した人から収益を得るビジネスモデルを考えている。今回の実証実験は、1カ月半というこれまでの中でも、最も長期な実施期間であり、民生用のデジタルカメラを活用しながら、防水、防塵、温度対策がどこまで行えるかといった観点からも検証する。PaNの具体的な利用シーンを見てもらえる機会でもあり、PaNの認知度向上にもつなげたい」としている。
なお、メルセデス・ベンツ コネクション ネクストドア スターガーデンでは、季節限定フードおよびドリンクを提供。期間限定ラーメン「流星麺」を2種類提供するほか、カリーブルストやホットワインなどのオリジナルメニューを用意する。そのほか、最大高さ9メートル、最大傾斜約45度の巨大な板をGクラスで登っていく「マウンテンクライム」をサンタクロースが運転するクリスマスバージョンとしてのイベントや、六本木周辺のイネミネーションスポットをメルセデスで回る無料試乗プログラム「ナイトクルーズ」も実施する。
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