ドローンによる荷物配送を実用化しようと、さまざまな企業が実験したり特許出願したりしている。そうした企業の代表は、やはりAmazon.comだろう。
Amazon.comと小売業界というフィールドで競うWal-Mart Storesも、ただ手をこまねいているわけではない。同社は、飛行船をドローン配達の基地に使う技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間8月17日に「GAS-FILLED CARRIER AIRCRAFTS AND METHODS OF DISPERSING UNMANNED AIRCRAFT SYSTEMS IN DELIVERING PRODUCTS」(公開特許番号「US 2017/0233053 A1」)として公開された。出願日は2017年2月8日。
この特許は、飛行船とドローンのような無人飛行機を組み合わせ、荷物の配達を実行する技術を説明したもの。クレーム(請求項)では飛行船と明記されていないが、何らかのガスを満たした風船の浮力で浮上しつつ、何らかの推進システムの力で任意の方向へ進める空中輸送機とあり、実施例の図面から、飛行船を想定していることが分かる。
飛行船内には複数のドローンが格納されており、これらドローンに荷物を搭載して配達させる。特許の技術的なポイントは、配達先がドローンの飛行可能範囲内にあるタイミングでドローンを飛行船から飛ばす、ことだと思われる。
なお、飛行船を空飛ぶ配送センターとしたうえでドローン配達する技術は、Amazon.com傘下のAmazon Technologiesが「AIRBORNE FULFILLMENT CENTER UTILIZING UNMANNED AERIAL VEHICLES FOR ITEM DELIVERY」(特許番号「US 9,305,280 B1」)として特許を取得済みだ。
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