Appleは、ヘルスケア事業が大きな収益につながると予測しているらしく、スマートウォッチ「Apple Watch」のヘルスケアおよびフィットネス機能を強化する方針だ。また、医療用ウェアラブル端末に関する特許を出願するなど、興味深い動きもある。
そんなAppleが、健康管理に活用可能な身体データを手軽に取得できるスマートフォン向け技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間8月8日に「ELECTRONIC DEVICE THAT COMPUTES HEALTH DATA」(特許番号「US 9,723,997 B1」)として登録された。出願日は2015年2月9日。
この特許は、スマートフォンのカメラやLEDライトなどを利用して、簡単に脈拍などを計測する技術を説明したもの。請求項(クレーム)ではモバイル・パーソナル・コンピューティング・デバイスで実現するとしているが、実施例の図面には「iPhone」風デバイスが登場しており、スマートフォンを想定した技術であることが分かる。
実施例によると、ユーザーがスマートフォンの正面カメラに指をあてるとLEDライトが点灯し、その反射光をカメラや光センサでとらえることで、心拍数や酸素飽和度、灌流指標などのデータが取得できるという。ただし、スマートフォンのカメラとLEDライトを使って脈拍を計測するアプリは以前から存在し、新規性のあるアイデアと言い難い。Appleの特許は、モバイル・パーソナル・コンピューティング・デバイスと組み合わせることで、新規性が認められたのだろうか。
また、第13クレームには、対象デバイスに設けた電極からユーザーに関する何らかのデータを取得する構成が記述されている。これにより、心電図、皮膚電気反応、体脂肪率といったデータが得られる。
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