グーグルのエンジニアが自社の多様性志向を批判、「性差別」と内紛に

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 矢倉美登里 高森郁哉 (ガリレオ)2017年08月07日 10時43分

 Googleのシニアエンジニアとされる人物が、同社の職場における多様性向上に向けた取り組みと「左寄り」の傾向を批判する声明文を出したが、従業員らはこれに激しく反発している。

 このエンジニアは、「Google's Ideological Echo Chamber」(Googleの思想的エコーチェンバー)と題した10ページの文書で、テック業界に女性が少ないのは、偏見や差別によるものではなく、男女の生物学的な違いが原因だと主張している。Motherboardによって最初に報じられたこの文書は、社内ネットワークに投稿された後、Google内に広まったとされている。

 Gizmodoが入手した文書のコピーには、こう書かれている。「われわれは、男女差が性差別を意味すると思い込むのをやめる必要がある」

 Googleの従業員数人は米国時間8月4日、Twitterでこの文書と作成者を批判した。

 文書は、Googleに対しても、「保守派を疎外するのをやめる」よう求めている。

 「非常に進歩主義的な環境では、保守派は少数派で、あからさまな敵意を避けるために目立たないようにする必要があると感じている。われわれは、イデオロギーが異なるそうした人々も自己表現できるようにすべきだ」(同文書)

 Motherboardは、文書の作成者を特定していないが、シニアソフトウェアエンジニアによって作成されたと報じている。

 Googleが最近雇用した多様性担当責任者のDanielle Brown氏は、社内向けの覚書でこの文書に返答している。

 Recodeが入手した覚書には、Brown氏が次のように書いていた。「多様性と包摂は、当社が育み続けている価値と文化の基本だ。多様性と包摂が企業としての成功に欠かせないという、当社の信念に疑念の余地はない。われわれは引き続き、そうした考えを支持し、長期的に取り組んでいく」


提供:AFP/Getty Images

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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