自動車関連企業で要職に就く49歳のMathias Bahnmueller氏は、「iPhone 6」を使って再び音を聞けるようになろうとしている。
今から数年前、Bahnmueller氏は聴力を失い始め、メニエール病と診断された。メニエール病は内耳の疾患で、目眩や耳鳴り、難聴などの症状を引き起こす。
Bahnmueller氏は6月、聴力を改善するため、「Nucleus 7 Sound Processor」と呼ばれる蝸牛インプラント(人工内耳)の埋め込み手術を受けた。オーストラリアの人工内耳メーカーCochlearが製造したこのインプラントは「iOS」アプリとも接続し、ストリーミングサウンドを同氏の聴覚神経、脳の順に伝える。米国時間7月26日に発表されたこの装置は、米国とカナダで9月に発売される予定だ。
このインプラントは極めて大きな変化をもたらしたとBahnmueller氏は話す。
Bahnmueller氏は、「基本的に、このインプラントのおかげで、社会的な場により多く参加できるようになった」と語り、1年前なら、筆者とこうして会話することさえできなかっただろう、と言い添えた。
Nucleus 7は、増加する「Made for iPhone」補聴器の1つだ。ReSoundやStarkey、Beltoneの製品もこれに含まれる。Nucleus 7は、Made for iPhone製品の中で初めての蝸牛インプラントでもある。
蝸牛インプラントはいくつかの重要な点で、従来の補聴器と異なる。その名前が示唆するように、蝸牛インプラントは患者の体内に埋め込まれるので、取り外すには外科手術が必要だ。補聴器のように音量を上げるのではなく、音を聴覚神経に直接伝える。
無料のiOS向け「Nucleus Smart」アプリを使って、ユーザーは音量を監視し、自分が騒がしいレストランにいるのか、それとも静かな公園にいるのかによって、音量を調節することができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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