10.5インチ「iPad Pro」レビュー(前編)--サイズ感とディスプレイの使い心地 - (page 2)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2017年06月19日 07時30分
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選択肢となる2つのiPad Pro

 2015年と2016年のiPad Proの間には、奇妙なスペックの違いがあった。2015年の大型の12.9インチモデルは、高速のUSB 3.0データ転送に対応していたが、2016年の9.7インチモデルは非対応だった。だが、2016年の9.7インチモデルは、2015年モデルよりはるかに高性能のスクリーンと広色域の「True Tone」ディスプレイのほか、より高性能の前面カメラと背面カメラ(フラッシュ内蔵)も搭載していた。

 嬉しいことに、サイズと重量を除けば、2017年の新モデル2機種は事実上、全く同じにアップグレードされたスペックを備えている。ただし、1つ大きな例外がある。スクリーン解像度だ。10.5インチモデルの解像度は2224×1668ピクセルなのに対し、大型の12.9インチモデルは2015年モデルと同じ2732×2048ピクセルを維持している。いずれのモデル(と2017年に発表された通常のiPad)もピクセル密度は全く同じである(264ppi)。

 2017年のモデルでは、エントリーレベルのストレージ容量が32Gバイトから64Gバイトに倍増され、ハイエンドの最大容量も512Gバイトに増量された。そして新型iPad ProはApple史上最速のモバイルチップ「A10X」を搭載する。

 価格に関して言えば、基本モデルのiPad Proの開始価格は64Gバイトストレージで649ドル(日本価格は税別6万9800円)に設定されており、それほど高くはない。しかし、これは2017年春に発表された非常に高性能の通常版iPadの約2倍の価格である。iPadの基本モデルは、iPad Proの64Gバイトモデルの約半額だ(ストレージ容量も半分)。その一方で、Microsoftの最新「Surface Pro」の開始価格は、Intelの「Core M3」プロセッサと128Gバイトストレージを搭載するモデルで799ドル(日本価格は税別10万5800円)である。

 iPad Proを本格的なコンピュータとして使いたいと考えている人にとって、649ドルという価格は理不尽なものではない。だが、いろいろなものを追加していくと、価格はすぐに跳ね上がる。256Gバイトモデルは749ドル、512Gバイトモデル(本格的な動画や写真のクリエーター向けの新しいストレージオプション)は949ドルだ。セルラー対応モデルは、Wi-Fiのみのモデルよりそれぞれ130ドル高くなっている。「Apple Pencil」スタイラスと「Smart Keyboard」は別売りで、価格はそれぞれ99ドルと159ドル。筆者の言いたいことをお分かりいただけただろうか。

 10.5インチモデルとスペックは同じだが、より大型のスクリーンを搭載する12.9インチのiPad Proはさらに高価で、開始価格は799ドル(日本価格は税別8万6800円)である。

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2016年の9.7インチモデル(左)と2017年の10.5インチモデル(右)
提供:Sarah Tew/CNET

「わずかに大きく」なったことの利点

 筆者は1週間にわたり、新型iPad Pro(10.5インチモデル)を使ってみた。筆者が2016年から愛用してきた9.7インチのiPad Proよりも優れたマシンだ。本体サイズをほとんど犠牲にすることなく、スクリーンの大型化を実現している。筆者の使い方ではその違いを実感することができないものの、処理速度も向上している。新型iPad Proはさまざまなタスクを高速で処理してくれる。ディスプレイも素晴らしい。

 それでもなお、とても使い慣れた感じがする。

 新型iPad Proを使って、空港や電車、カフェ、自宅のソファー、ベッド、デスクで仕事をするのは、基本的に9.7インチiPad Proを使用するときと変わらない。新型iPad Proのサイズは少しだけ大きくなったが、ユーザーはそのことを感じないはずだ。ただし、旧iPad向けのケースアクセサリは全て使用できなくなる(10.5インチのiPad Proは、ほかのiPad Proタブレットと同じ「Smart Connector」ポートを備えるので、Logicoolの充電ドックに接続したり、文字を入力する必要が生じたときにAppleのSmart Keyboardケースの小型版と大型版に接続したりすることが可能だが、ケースに関して言えば、新型iPad Proのサイズに合うものを新たに購入する必要がある)。

 新しい10.5インチモデルは、2016年の9.7インチiPad Proより少しだけ重いにもかかわらず(前者が469g、後者が437g)、旧モデルより軽く感じる。おそらく、大型化したにもかかわらず(幅が4.6mm、高さが10.6mm大きくなった)、厚さが変わっていない(6.1mm)ためだろう。バッグに入れたり、旅行に携行したりするのに理想的なサイズであるように感じる。持ち運びに便利な12インチ「MacBook」よりもまだ小さい。

 10.5インチモデルで増加したピクセル数に完全にフィットするようにアプリを表示させるには、アプリをアップデートする必要があるが、既存のアプリも少し拡大表示されるだけで、大きな問題はないように思える。大型化されたスクリーンは映画やゲーム、ブラウジングなどに適しているが、画面を分割して2つのアプリを表示する機能に関して言えば、フルフレームのアプリを2つ横に並べるのは無理がある。全てが若干押しつぶされるので、少し工夫して拡大しなければならない。

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サイズを比較。左から、9.7インチ、10.5インチ、12.9インチのiPad Pro。
提供:Sarah Tew/CNET

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