ここ数年、Appleの「iPad」は、いずれは未来のコンピュータになることを目指しており、徐々にそこに到達しつつある。2015年から2016年にかけての「iPad Pro」タブレットは、スタイラスペンと非常に高速な処理速度によって、大きく進歩した。
2017年、Appleはハードウェアに改良を加え、12.9インチモデルと、2016年の9.7インチモデルよりわずかに大きくなった10.5インチモデルの販売を開始した。どちらも「iOS 11」の恩恵にあずかることを想定し、画面を2つに分割する機能や、アプリケーションやファイルの管理ツールを多数搭載する。これらの機能により、さらにコンピュータ的(いい意味で)になることができた。
唯一の問題は、iOS 11がやってくるのは秋なのに、タブレットはもう出ているということだ。
新しいiPad Proはラップトップにとってかわることができるのだろうか?
iOS 11が導入されるまで、確実なことは分からない。それまでの間、筆者が言えるのは、ハードウェアは確実に改良されているということだ。ほとんどの既存ユーザーは、iOS 11によるアップグレードが行われるまで購入を待つことも可能だ。ごく一般的な用途でタブレットを必要としている人なら(例えば、Apple Pencilを使ってスクリーンでスケッチをする必要がないならば)、3月に発売された基本ラインの「iPad」を引き続き使ったほうがいいかもしれない。
その考えに至った経緯を紹介する。
もし今週「iPad Pro」を購入したとしても、それですべてが分かるわけではない。iOS 11には、iPadの体験を仕切り直して、これまでよりはるかにコンピュータに近い感覚を提供するための機能が多数搭載される。特に、ファイルのドラッグ&ドロップや検索、常用アプリを「Mac」のように横長の「Dock」に保存する機能などがそうだ。筆者はまだそれらの機能を利用していないので、あまり詳しくコメントできない。開発者は今すぐiOS 11を試すことができる。パブリックベータ版は数週間以内にリリースされる見通しだ(Appleが2016年のスケジュールを踏襲した場合)。
iPad向けiOS 11では、新型iPad Proで3つのアプリを同時に動作させることができる。2つのアプリが分割スクリーンに表示され、もう1つのアプリはその上に表示される。デスクトップモードを素早く切り替える機能とドラッグ&ドロップ機能により、新型iPad Proの性能向上は、その価格に見合うものになるかもしれない。あくまで「なる」ではなく、「なるかもしれない」だ。
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