Appleの最高経営責任者(CEO)を務めるTim Cook氏は、自動車分野に対する同社の取り組みについて当て推量を繰り返す(米CNETを含む)報道機関を何年にもわたって静観してきたが、ついにAppleの極秘プロジェクトについて発言した。
「自律システムに焦点を合わせている」とCook氏は、米国時間6月13日に公開されたBloombergとのインタビューで語った。「すべてのAIプロジェクトの根源としてこれを捉えている」(Cook氏)
これにより、Appleが自動車全体ではなく、自動車メーカーに販売することのできるシステムに取り組んでいることが明らかになった。
おそらく最も賢明な選択だろう。自動車全体を一から構築しようとすると、自動車そのものを開発するだけで5年以上の年月と10億ドル以上の費用がかかる可能性がある。それよりも自社の技術的な強みに集中すれば、高い収益性が期待できるシステムの構築を目指すことができる。小さな国を買えるほど潤沢な資金を保有する同社といえどもだ。
とはいえ、Appleが独自の自動車の開発を試みなかったというわけではない。同社は2016年、コストと人員が莫大な規模に膨れ上がったその計画を、現在のものへと方向転換した。
同社内で「Project Titan」というコード名で呼ばれていたとされる自動車プロジェクトについて、Cook氏がついに詳細の一部を公表したのは喜ばしいことだが、Appleがこれ以上それを隠し続けることはできなかっただろう。公開情報によって、Appleがカリフォルニア州で自動運転車を走行する許可を取得したことが明らかになっていた。その後まもなく、同社システムを装備するハイブリッドSUV「Lexus RX450h」の1台がカリフォルニア州の高速道路を走行しているのが目撃されていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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