Amazonのデバイス責任者は、たとえAppleの新しいスマートスピーカ「HomePod」に神経を尖らせているとしても、そんな様子を見せることはない。
Amazonでデバイス担当シニアバイスプレジデントを務めるDavid Limp氏は米国時間6月7日、HomePodに対するAmazonの公式な見解をいち早く明らかにした。HomePodは5日に発表された「Siri」搭載スマートスピーカで、米国で12月から349ドルで発売される予定だ。「Amazon Echo」とこの機器に搭載されているデジタルアシスタント「Amazon Alexa」にとっては、新たなライバルが出現したことになる。
「われわれの見方では、その製品哲学はEchoでわれわれが目指しているものと多少異なる」と、Limp氏はニューヨークで開催されたWired Business Conferenceで報道陣に対して語った。
第一に、Amazonは人々が自宅のさまざまな場所に複数台のEchoを置けるようにするため、Echoの価格を意図的に低く抑えていると、Limp氏は指摘した。同社が価格約50ドルの「Amazon Echo Dot」を開発したのはそのためだ。一方、HomePodははるかに高い価格に設定されているため、ほとんどの消費者にとって、すべての部屋に1つずつ設置するのは金銭的に難しいはずだ。
2つ目の相違点として、スピーカに対する好みは人によって異なるため、Amazonはユーザーがすでに持っているハイエンドのホームエンターテイメントシステムとEchoが簡単に連携できるようにしたとLimp氏は説明した。これに対し、HomePodは、ユーザーがメインで使用するスピーカになるよう設計されている。
このような2つの違いを根拠に、Limp氏はHomePodがEchoの顧客基盤を浸食することを心配していないとの見方を取っているようだ。
Limp氏は、Echoスピーカの高級版をリリースする可能性について問われたときも、それほど乗り気な様子を見せなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス