仮想現実(VR)の世界を体験したことのある人なら、多数のケーブルやコネクタが必要であることをご存じのはずだ。そして、それらの中に同じものは1つとしてないように思える。だが、新たに設立された合同会社ICVRのおかげで、近い将来、そうした状況は変わるかもしれない。
米国時間5月30日に発表されたこのジョイントベンチャーは、Analogix SemiconductorとTencent、LG Electronics、Dellが参加して設立された。ICVRの狙いは、ヘッドマウンテッドディスプレイ(HMD)と、それらが接続されるソースデバイス(PCやスマートフォンなど)の間の接続を標準化することだ。
ICVRが提案する仕様書では、「DisplayPort over USB-C」を使用する。2017年第3四半期にICVRに参加しているメンバーは、この仕様書を利用できるようになる。
ICVRに関しては、今の段階で既に2つの課題が見える。具体的には、この新たに提案された標準は、GoogleやMicrosoft、Facebookなどの企業が既に披露しているワイヤレスヘッドセットの試作品を考慮に入れていないように思える。また、「iPhone」や「iPad」には「Lightning」コネクタが搭載されているので、Appleが早期にICVRに参加するとは考えにくい。
とはいえ、どこかで最初の一歩を踏み出す必要があるのも事実だ。そして、USB-Cは、現在のPCベースのVRシステムが使用する種々雑多なポート群より優れた選択肢であるように思える。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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