Googleは、簡単に自作できる人工知能(AI)ハードウェアキットを提供していくため、「AIY Projects」という取り組みを開始した。第一弾は、自然言語の音声認識が可能なDIYキット「Voice Kit」。
AIY Projectsの目的は、ハードウェアの自作をする層が、人間とマシンのやり取りにAI技術を活用できるようにすること。どこから着手すればよいのか分からない人のために、参照デザインを提示し、ハードウェアやソフトウェア、ドキュメントなどを提供する。
最初のキットであるVoice Kitは、音声認識を実行するためのオープンソース参照プロジェクト。同キットを使うと、「Google Assistant SDK」や「Cloud Speech API」といったクラウドサービスと連携したり、単独デバイスとして機能したりする音声ユーザーインターフェイス(VUI)を構築できる。対話型AIアシスタント「Google Assistant」の機能にアクセスできるほか、ユーザーが質問と回答のペアを追加することも可能。
Voice Kitのハードウェアは、シングルボードの小型コンピュータ「Raspberry Pi」ベース。キットには、Raspberry PiとSDカードを除き、必要な部品がすべて含まれる。基板や部品を接続し、段ボール製の箱を組み立て、ドライバーとテープで取り付ければ完成する。作り始めてからGoogle Assistant SDKの設定完了まで、約1時間半しかかからないという。
Googleは、Voice Kitを雑誌「MagPi Magazine」(2017年5月4日)の付録として頒布する。また、米国および英国の小売店でも販売していく。
今後もさまざまなキットなどを提供する予定で、どのようなプロジェクトを希望するかなど、意見をウェブサイトで教えてほしいとしている。
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