Qualcommは、ARMベースのシステムオンチップ(SoC)「Snapdragon 835」を搭載した新たな「Windows 10」モバイルPCが2017年第4四半期までに登場すると明言した。
MicrosoftとQualcommは2016年12月、QualcommのARMチップを搭載した常時接続可能なWindows 10セルラーPCの新シリーズを、2017年のいずれかの時点で発売する予定だと発表していた。Qualcommの最高経営責任者(CEO)を務めるSteve Mollenkopf氏は米国時間4月20日、2017会計年度第2四半期(3月26日締め)決算発表の場で、発売時期を2017年第4四半期と、より明確にした。
SeekingAlphaが書き起こした記録によると、Mollenkopf氏は次のように述べたという。「当社のSnapdragon 835はWindows 10を搭載するモバイルPCの設計まで視野に入れており、2017年の第4四半期にリリースが予定されている」
MicrosoftとQualcommがARMで提携したことは注目に値する。今のところIntelおよびAdvanced Micro Devices(AMD)のx86チップにしか対応していないWindows 10を、ARMアーキテクチャでも利用できるようになるからだ。この動きはまた、Microsoftが以前「Windows RT」でARMへの対応を試みて直面した制約を克服しようとするものでもある。
Snapdragon 835搭載PCでは、QualcommのSoC向けにネイティブでコンパイルされたフル機能のWindows 10デスクトップが稼働する。また、「Universal Windows Platform(UWP)」アプリだけでなく、エミュレータを使ってWin32アプリも実行できる。Microsoftは今後登場する各種デバイスを「本当に携帯可能で、省電力性能に優れ、常時接続可能なセルラーPC」としてアピールしている。
Snapdragon 835はQualcommのハイエンドチップで、「Galaxy S8」に搭載されているが、現在のところPCには採用されていない。
Qualcommはこのチップを、常時稼働およびネットワークへの常時接続を考慮して設計されたより新しい軽量のモバイルPCに、ギガビットLTEやバッテリを節約できる電力効率といったスマートフォンの技術をもたらすものと考えている。
このSoCの主な特長として、QualcommのオクタコアCPU「Kryo 280」、GPU「Adreno 540」、下り1GbpsのLTEモデム「Snapdragon X16」、Bluetooth 5.0、Qualcommの最新技術「Quick Charge 4.0」などが挙げられる。
MicrosoftでWindows部門を率いるTerry Myerson氏は米ZDNetの取材に対し、QualcommのSoC上で稼働するWindows 10は、6、10、14インチ型ディスプレイを搭載したデバイスを製造しているOEM各社に提供されると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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