Facebookが、拡張現実(AR)と仮想現実(VR)の取り組みを前進させる大きな一歩を踏み出した。同社は、カメラベースのARツールを構築するための新しいオープンプラットフォームと、ソーシャルVRプラットフォームを発表した。
Facebookのソーシャルメディアサイトはこの10年間、友人と家族をつなぐことに重点を置いてきたが、「われわれの次の目標は、コミュニティーを築くことだ」と最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は、Facebookの年次開発者会議「F8」で語った。
同社はその取り組みの一環として、新しいソーシャルVR製品「Facebook Spaces」を発表した。ユーザーはアバターを作成し、Spacesを使用して最大3つの他のアバターと「時間を過ごす」ことができる。仮想マーカーで空中に描画するなど、インタラクティブな操作性を高めるための手段が提供されている。Spacesは「Oculus Store」で米国時間4月18日、「Oculus Rift」と「Oculus Touch」を対象にベータ版が提供開始された。
VRは、「ユーザー自身を拡張したものだ」とFacebookのSocial VRを統括するRachel Franklin氏は述べ、「それを通して、ユーザーの人間性が輝きを放つ」とした。
またFacebookは、同社のアプリ内カメラ用のARツールを構築するための「Camera Effects」というオープンプラットフォームも発表した。
「われわれはこのカメラを、最初の主流ARプラットフォームにするつもりだ」とZuckerberg氏は述べた。
「メガネが最初の主流ARプラットフォームになると、以前は思っていた」と同氏。しかし、「Pokemon GO」やソーシャルメディアの顔フィルタといった、カメラベースのARツールやゲームが、この新しいプラットフォームの「初期バージョン」となっている。ARを推進するために、オープンプラットフォームが必要だとZuckerberg氏は述べた。
同プラットフォームには具体的には、シンプルなフレームからインタラクティブなAR体験にいたるまでのさまざまなカメラ効果を作成するための、「Frame Studio」と「AR Studio」という2つのクリエイティブツールが含まれている。
この新しいFacebookプラットフォームはクローズドベータ版でリリースされており、「開発にはしばらく時間がかかりそうだ」とZuckerberg氏は語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス