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500 Startupsと神戸市が起業家支援に本腰--プレゼンスキルも伝授

藤井涼 (編集部)2017年04月11日 07時00分
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 米国の投資ファンドである「500 Startups」と神戸市は4月10日、アクセラレーション(起業家支援)プログラム「500 Startups Kobe Accelerator」を7月末から約2カ月半にわたり実施することを発表した。500 Startupsによる米国以外での本格的なアクセラレーションプログラムは世界で初だという。応募期間は4月10日から5月31日まで。

左から、500 StartupsのパートナーであるZafer Younis氏、神戸市長の久元喜造氏
左から、500 StartupsのパートナーであるZafer Younis氏、神戸市長の久元喜造氏

 500 Startupsは、米シリコンバレーを拠点に世界60カ国1800社以上に出資するシード投資ファンド。300人以上のメンターが起業家に対して実践的なサポートをしており、輩出した起業家は3000人を超えるという。2015年9月には日本において約33億円規模の投資ファンドを立ち上げた。

 両者は、2016年4月にパートナー協定を結び、同年8月1日~9月9日に試験的に起業家支援プログラム「500 Startups Kobe Pre-Accelerator」を神戸情報大学院大学で開催。その際には206社から応募があり、そのうちの66社が海外からの応募だったという。選考の結果、この中から21社(うち海外3社)が選ばれ、500 Startupsのメンターの支援を受けながら、アイデアを具現化した。

2016年夏に試験的に開催した起業家支援プログラム「500 Startups Kobe Pre-Accelerator」
2016年夏に試験的に開催した起業家支援プログラム「500 Startups Kobe Pre-Accelerator」

 同日の記者発表会で登壇した神戸市長の久元喜造氏によれば、2016年のプログラムに選ばれた21社のうち約半数のチームが、資金調達を実現するなど一定の実績を残すことができたという。たとえば、ハンドメイド作品の写真やアイデア、作り方を共有するCGMプラットフォーム「Craful」を運営する大阪のクラフルは、同プログラム参加後の2017年2月末に、約4000万円の資金調達に成功している。

 2016年の試験的な開催で期待以上の成果を収められたことから、2017年はこの連携を強化し、起業家支援プログラムに本腰を入れる。今回は、すでに製品を開発していたり、顧客がいたりする国内外のアーリーステージのスタートアップ20~25社に対して、前回よりも長い約2カ月半(7月31日~10月10日)のプログラムを実施する予定だ。

約2カ月半のプログラムを実施
約2カ月半のプログラムを実施

 同プログラムでは、まずテレビ会議によるメンタリングを実施して参加スタートアップの状況を把握。その後、500 Startupsのグローバルスタッフが1対1形式でメンタリングをする。さらに、マーケティングや収益のあげ方、製品デザインなどについての専門家の講義を開催したり、選抜されたスタートアップ間でのコミュニティ形成を支援したりするという。

 支援するスタートアップの分野としては、ビジネスツールやFinTech、教育、ヘルスケア、IoT、人工知能、ロボット、SaaS型サービス、メッセージツールなどを想定しているそうだ。2016年と同様に、支援する企業の半数以上を「ビジネスの軌道に乗せたい」(久元氏)としている。

プログラムのスケジュール
プログラムのスケジュール

500 Startups流のプレゼンスキルも伝授

 久元氏は、500 Startupsと連携する目的について、「支援したスタートアップが新たなビジネスを展開し、(神戸市の)いろいろな企業とマッチングすることは望ましい。しかし、それよりもプログラムに参加する皆さんが、世界中から神戸に集まり、神戸から日本国内、さらに世界に羽ばたくような都市にしていきたい」とコメント。先進的な取り組みによって、神戸を次世代を担う若年層から選ばれる街にしていきたいと意気込みを述べた。

プレゼンテーションのスキルも伝授するとYounis氏
プレゼンテーションのスキルも伝授するとYounis氏

 500 StartupsのパートナーであるZafer Younis氏は、国内のベンチャーキャピタルにはない500 Startupsならではの強みとして、「ローカルとグローバルのベストを組み合わせられること」を挙げた。世界60カ国でスタートアップを支援しているからこそ、国や地域ごとの特性やエコシステムを理解し、グローバルな視点でアドバイスや支援ができると強調した。

 また、日本人は“謙虚”な国民性から自身のアイデアや成功を自慢しないことが多く、結果的にアピール不足になってしまっていると指摘。投資家向けのビジネスアイデアのプレゼンテーションのテクニックなども伝授していきたいと語った。

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