東京都産業労働局と東京都中小企業振興公社は1月27日、起業したい人を支援するための施設「TOKYO創業ステーション」を開設した。
場所は、丸の内にある明治安田生命ビルで、JR東京駅 丸の内南口より徒歩5分、地下鉄千代田線二重橋前駅の3番出口直結という好立地だ。営業時間は、平日10時~22時、土日祝日は10時~18時(年末年始、休館日を除く)。スペースの利用から起業の相談まですべて無料だ。
なぜ東京都が起業を支援するのか。この20年、起業を希望する人や起業を準備する人は166万5000人から83万9000人へと大幅に減少(中小企業白書 2014)していることが理由という。
起業家を増やす取り組みとして、都市戦略や政策指針の事業の一環として開設するもので、1階には「Startup Hub Tokyo 」(SHT)として起業への関心がある人なら誰でも利用できるラウンジスペースなども用意されている。
女性にも活用してもらうため、無料の託児所(事前予約制)も設ける。「コンシェルジュ(相談)サービス」として、女性の起業家を起用し相談しやすくしている。
開設にさきがけて1月26日にオープニングセレモニーを開催。東京都知事の小池百合子氏も駆けつけた。小池氏は、「夢・意欲をもって創業する方々は、東京都の活力の源泉とも言うべき人。2015年度の開業率は5.6%。イギリスとアメリカは10%を超えている。なんとかそこまで引き揚げるための東京創業ステーション。イベントやセミナーで知識を深めていただき、先輩の起業家、同じ志を持った人とのネットワークづくりにも役立ててほしい」とあいさつした。
東京創業ステーションでは、資金相談にも対応する。さらにステージが進んだ際には、会社設立の手続きを一括してサポートする赤坂の「東京開業ワンストップセンター」も活用できるという。外国からの企業も念頭におき、多言語で対応するという。
小池氏は「(両者で)うまく連携をとりながら開業率を上げ、東京の経済をもっと元気にしていく。創業ステーションが起業家というたまごを育てる場所であるならば、東京開業ワンストップセンターはひよこを育てるところ。2017年からは海外展開をする企業家も支援する。どんどんとたまごが生まれて、そしてひよこになり、大きく羽ばたいてほしい」と語った。
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