Appleが2016年10月に発売したノートPC「MacBook Pro」には、キーボード上部からファンクションキーがなくなり、代わりにタッチ操作可能な細長いディスプレイ「Touch Bar」が搭載された。Touch Barの表示内容は、アプリケーションに応じて変化する。指でタッチしたりスワイプしたりして、音量や明るさの調整、文字入力など、状況に合わせた柔軟な操作が可能なユーザーインターフェイス(UI)だ。
このTouch Barを実現するのに必要な技術を、Appleは米国特許商標庁(USPTO)へ出願。これが、米国時間3月30日に「KEYBOARD WITH ADAPTIVE INPUT ROW」(公開特許番号「US 2017/0090654 A1」)として公開された。出願日は2016年9月7日。
この特許は、Touch Bar実現に必要な技術要件を説明したもの。出願した書類のなかにTouch Barという表現は現れないが、実施例でTouch Barそのものの図面が使われている。
クレーム(請求項)では、構成要素としてキーボードと、キーボードに沿うような位置に設けられる細長い入力装置が挙げられている。この入力装置は、タッチ操作を検出可能なカバーがディスプレイを覆う構造で、ディスプレイには状況に応じてさまざまな情報が表示される。
カバーのセンサは指が触れたことだけでなく、押す力も検出できるとしている。そのため、押し加減でタッチの意味を変えたり、力に応じて何らかのパラメータを調整したり、といったUIが実現できる。
この特許で興味深い点は、対象をノートPCに限定していないこと。単にキーボードに隣接したタッチ操作可能なディスプレイとしている。実施例のなかには、デスクトップPCの外付けキーボードにこのUIを設けた例も説明されている。
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