トヨタ自動車と日本電信電話(NTT)は3月27日、コネクテッドカー分野での技術開発・検証および、それらの標準化を目的とした協業を実施すると合意した。
両社が持つ技術やノウハウを共有し、自動車から得られるビッグデータを活用することで、事故や渋滞などの課題の解決や、新たなモビリティサービスの提供に必要となる技術の研究開発に取り組むという。また、将来の持続可能なスマートモビリティ社会の実現をグローバルな視点を持って目指すとしている。
両社では、「データ収集・蓄積・分析基盤」「IoTネットワーク・データセンター」「次世代通信技術(5G、エッジコンピューティング)」「エージェント」の4分野で協業。多数の自動車から受信する車両情報などの収集・蓄積や大容量データの配信のほか、収集したデータのリアルタイム分析を可能にする基盤の構築・運用技術を創出する。
また、自動車のユースケースを想定した大容量データを集配信するための、ネットワークトポロジやデータセンタの最適配置を検討するほか、5Gの自動車向け標準化の推進、エッジコンピューティング技術の適用性を検証。AIも活用し、車内外の環境理解による運転アドバイスや音声インタラクション技術などを組み合わせた、ドライバー支援技術を開発する。
トヨタでは、自動車のユースケースにおける知見と、車両側のデータ要件にもとづき、コネクテッドカー向けのICT基盤を研究・開発する。NTTでは、エッジコンピューティング技術の研究開発、国際標準化活動の推進をはじめ、同社AI技術「corevo」のナレッジを生かした運転アドバイスや音声インタラクション技術などを手がけるという。
トヨタとNTTグループでは今後、コネクテッドカー分野におけるサービスの実現可能性やサービス性の評価のため、2018年に実証実験を予定している。
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