NTTレゾナントが運営するポータルサイト「goo」が3月27日、20周年を迎えた。NTTレゾナント 代表取締役社長の若井昌宏氏は、「20周年は、人にたとえれば成人。ますますgooは進化していく」とあいさつした。
2017年上期に取り組むポイントは(1)一人一人のお客さまに最適化し、パーソナライズして提供すること、(2)お客さまが求める情報を意図を察して、気づいていない気づきも提供して可能性を広げること、(3)デバイスの進化に合わせてより身近なgooを目指す──の3点。gooのAI、日本語処理、検索ナビゲーション技術を核に、新たなサービスを提供していくとした。
具体的には、gooのAI活用第2弾として、旅選びの手伝いをする「行動支援サービス」を9月からスタートする。
「いまの気分は?」といった対話によって、旅先や旅行目的がはっきりしていないユーザーの気分に寄り添いながら、「のんびりしたい」「癒されたい」といった気持ちを推察する。
さらに「教えて!goo」の旅行に関するQ&Aデータや「gooブログ」の旅行体験記事といった旬なソーシャル情報、「goo旅行」の観光地情報、「goo地図」の地域情報をディープラーニングにより学習し、ユーザーの理解を深めるという。
これによりユーザーの気分に寄り添った旅先の提案を行うとともに、最新の情報を取り入れながら、旅に出るきっかけ作りの手伝いをするとしている。
NTTレゾナントでは、教えて!gooの恋愛カテゴリのQ&Aデータをディープラーニングにより学習し、一問一答形式で回答を生成するAIサービスを2016年9月から提供してきている。「ベストアンサーの数も着実に増えている」(若井氏)とし、手応えを感じているという。
この技術は、NTTグループのAI関連技術「corevo」を活用したものだ。corevoの自然言語処理技術を応用したディープラーニングによる独自のAI技術としている。
corevoは、(1)人間の発する情報をとらえて、意図・感情を理解する「Agent-AI」(2)人間・モノ・環境を読み解き、瞬時に予測・制御する「Ambient-AI」(3)心と体を読み解き、深層心理・知性・本能を理解する「Heart Touching-AI」(4)複数のAIがつながり、社会システム全体を最適化する「Network-AI」の4つで構成されるという。
NTTメディアインテリジェンス研究所 所長の小澤英昭氏は、「NTTグループ全体で使うAIの取り組みは初めてかもしれない。2017年度のNTTグループはパートナーとともに共創するAIを目指す」と語った。
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