CNET Japanの編集記者が気になる話題のトピックなどを、独自の視点で紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。今回は主にゲームを中心としたエンターテインメント領域を取材している佐藤が担当。2月25日と26日の2日間、横浜アリーナにて開催された「ラブライブ!サンシャイン!!」初のワンマンライブ「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours First LoveLive! ~Step! ZERO to ONE~」の26日開催分の模様をお届けする。
「ラブライブ!」は「みんなで叶える物語」をキーワードに、アニメーションPV付きの音楽CDをはじめアニメやゲームなどオールメディア展開するスクールアイドルプロジェクト。メンバーの声を担当するキャスト陣も、作中と同名のグループとしてライブイベントを行うのも特徴となっている。
音ノ木坂学院で結成されたスクールアイドルグループ「μ’s」は、2010年のプロジェクト発表以降徐々に人気を集めていった。そして、劇場アニメがヒットしたことや、キャスト陣によるNHK紅白歌合戦の出場、東京ドームでのワンマンライブを開催したことなどで話題を巻き起こしたのも記憶に新しいところだ。
ラブライブ!サンシャイン!!は、ラブライブ!の新シリーズ。浦の星女学院で高海千歌を中心に結成された「Aqours」が、スクールアイドルの祭典「ラブライブ!」出場を目指し奮戦する姿が描かれている。また、静岡県沼津市を舞台としており、地域との連動施策が活発に行われている。2015年2月の発表以降、CDのリリースをはじめ多方面に展開し、2016年7月からはTVアニメも放送された。
これまでもキャスト陣によるイベントで、数曲を披露するミニライブを実施したことはあったとのことだが、ワンマンライブはタイトルにもあるように今回が初めて。いきなり大規模会場といえる横浜アリーナでの開催となったが、会場の客席を埋め尽くしただけではなく立ち見席も販売されるほど。ライブビューイングは全国各地にとどまらず、アジア地域を中心とした海外でも行われ、注目度の高さを伺わせた。
出演したのは、Aqoursのメンバーである高海千歌役の伊波杏樹さん、桜内梨子役の逢田梨香子さん、松浦果南役の諏訪ななかさん、黒澤ダイヤ役の小宮有紗さん、渡辺 曜役の斉藤朱夏さん、津島善子役の小林愛香さん、国木田花丸役の高槻かなこさん、小原鞠莉役の鈴木愛奈さん、黒澤ルビィ役の降幡 愛さんの9人。全員でのステージ曲を中心に、TVアニメの関連曲やユニットソングなど、アンコールを含めて全20曲を熱唱した。
ラブライブ!のライブステージといえば、アニメーションPVやTVアニメのライブシーンで描かれている振り付けを再現したステージが特徴。スクリーンにメンバーたちが歌い踊るアニメーションを流しつつ、曲中に9人がフォーメーションを組みながら動き回り、ダイナミックなダンスを披露しつつ歌唱する。作中のメンバーと一緒に歌い踊るように見せることで、作品とシンクロした世界を体感できるのが魅力のひとつとなっている。Aqoursのステージでも、その部分は受け継がれていた。
待ち望んでいたファーストライブとあってか、1曲目のTVアニメオープニング主題歌「青空Jumping Heart」が始まると、会場からは大歓声とコールに包まれ、それを受けてキャスト陣も躍動。曲間のMCでは、序盤から感極まりそうになっていたなどのエピソードも語られていたが、これ以降も初めての大舞台とは思えないほどのパフォーマンスで魅了した。
もちろんファンもライブを彩る重要な存在。楽曲にあわせてメンバーのイメージカラーのペンライトが一面に広がる光景や楽曲に対するコールもさることながら、すでに活動開始から2年近く経過していることもあってか、冒頭のあいさつにおけるコール&レスポンスの“お約束”もできており、さらに途中トロッコで会場をめぐるときには、ペンライトの色もあわせて移動するような光景からも、それを伺うことができた。
伊波さん、斉藤さん、降幡さんによる「CYaRon!」、諏訪さん、小宮さん、高槻さんによる「AZALEA」、逢田さん、小林さん、鈴木さんによる「Guilty Kiss」という、3つのグループ内ユニットも2曲ずつ披露。これらユニット曲のライブ披露は初めてとのことだが、それぞれがCDジャケットを再現した衣装をまとい、CYaRon!は元気らしさを前面に、AZALEAはどこか人形風の衣装で大人びた雰囲気を、Guilty Kissはゴシック衣装でかっこよさをと、三者三様の持ち味を生かしたステージが展開された。
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