グーグル傘下の大手動画サイトYouTubeは、今後数カ月のうちに、ライブテレビネットワーク「YouTube TV」を米国で開始する。事実上、ケーブルテレビのサービスを備えたようなものとなる。この新サービスと競合するのは、ケーブルテレビや衛星放送に加え、DISH Networkの「Sling TV」、ソニーの「PlayStation Vue」、AT&Tの「DIRECTV NOW」といったオンラインの有料テレビ番組配信サービスだ。
YouTubeの最高経営責任者(CEO)を務めるSusan Wojcicki氏は、「若い世代は、いつもオンラインで動画を視聴しているような方法で、テレビを視聴したがっている」と述べた。YouTubeは米国時間2月28日、ロサンゼルスで開催したイベントでYouTube TVを発表した。このイベントは、ニューヨーク、カリフォルニア州のサンフランシスコとサンブルーノの「YouTube Space」にいる報道陣に向けてライブストリームされた。
YouTube TVの月額視聴料は35ドルだ。配信するコンテンツとしては、すべての放送ネットワーク(ABC、CBS、Fox、NBC)、ESPNなどのスポーツチャンネル、FXやUSAなどのケーブルネットワーク、Fox Newsなど24時間放送のニュース番組、Sproutなどの子供向け番組、地域のテレビネットワークなどを予定している。
クラウド上で番組を録画して後で視聴できる容量無制限の仮想ビデオレコーダーを備えるこのサービスは、米国内で大都市圏から始まり、段階的に提供地域を拡大する。1世帯は1件の視聴契約で最大6つのアカウントを登録できる。YouTubeによると、現時点でYouTube TVを国際展開する計画はないという。
YouTube TVは、Googleのストリーミングデバイス「Chromecast」を利用して、テレビにコンテンツを伝送できる。また、Googleのスマートスピーカー「Google Home」を介した音声コマンドで動作する見込みだ(ただし、ライブデモではうまくいかず、プレゼンターに命じられた「Google Assistant」は3回にわたり、動作しないと明るい声で答えた)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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