スマートメガネは散々嘲笑されてきたが、ここに来て、少し盛り返しつつあるのかもしれない。
英国の調査会社Juniper Researchによると、スマートメガネは今後5年間にわたって、消費者向けウェアラブル市場で最も急速に成長する分野になり、2021年までにウェアラブル市場全体の11%を占めるまでになる可能性が高いという。
2017年の売上高は3億2700万ドルになる見通しだが、次世代のスマートメガネの登場に伴い、2021年には90億ドル規模まで拡大するだろう、とJuniper Researchは予想している。90億ドルは途方もない金額に聞こえるかもしれないが、スマートフォン市場の年間規模は約4000億ドルである。
Juniper Researchによると、ウェアラブル市場で大きなシェアを持つ分野、すなわちスマートウォッチとフィットネスバンドは成長が鈍化し始めており、2021年までに、ウェアラブル市場の売上高に占める割合は、50%強までに縮小する見通しだ。これは、現在の75%に比べると大幅な減少だ。
スマートメガネの試みとして最もよく知られているのは、カメラを内蔵し、1500ドルする試作品に終わった「Google Glass」だろう。このスマートメガネへの反応は、ほとんどが好ましくないものだった。所有者は「Glasshole(「glass」と「嫌なやつ」を意味する「asshole」の合成語)」と呼ばれ、このデバイスはプライバシーとセキュリティに関するさまざまな問題を引き起こした。Googleは2015年、Google Glassの販売を中止した。
しかし、次世代のスマートメガネは、Google Glassと同じ運命を辿らずに済むしれない。例えば、Snapは新しい130ドルの「Spectacles」(ビデオカメラを内蔵するサングラス)で大きな関心を呼び起こしている。拡張現実(AR)も、スマートメガネの第2の波を引き起こすのに一役買うかもしれない。例えば、Microsoftの「HoloLens」は目覚ましい技術を採用しているが、まだ初期段階にある。サムスンもスマートフォンやPCからコンテンツをストリーミングできるスマートサングラス を披露した。
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