ミクシィは2月9日、2017年3月期第3四半期(2016年4月1日~12月31日)の連結業績を発表した。累計の売上高は1429億9000万円(前年同期比で4.9%減)、営業利益は565億1100万円(同16.0%減)、経常利益は560億7100万円(同16.3%減)、純利益は388億6400万円(同11.7%減)と、減収減益となった。
こと四半期比で見ると、売上高は563億2000万円(前四半期は393億2500万円)、営業利益は222億2700万円(同141億5300万円)、経常利益は222億6100万円(同138億3600万円)、純利益は159億8400万円(同93億100万円)と増収増益に。主力タイトルである「モンスターストライク」(モンスト)の復調により、再び四半期での売上高が500億円を超えた。
モンストを擁するエンターテインメント事業の売上高は今四半期において523億5300万円で、前四半期の354億2900万円から増加。2016年11月に開催された前回の決算説明会において、右肩下がりの状態だったモンストの国内アクティブユーザー数が、10月の3周年記念キャンペーンで復調したことが触れられていたが、それ以降横ばいに推移し維持できたことが増収増益の要因だとした。
ミクシィ代表取締役社長の森田仁基氏は、3周年記念キャンペーン以降も盛り上げを維持し、2017年1月1日にさらなるピークとするため、12月に公開された劇場版をはじめとして、コラボ展開などメディアミックス戦略を強化。それが奏功し、1月1日には1日単位での売上も過去最高だったと語った。
今後の展開として、30周年を迎えたスクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー」シリーズとのコラボ企画のほか、マーチャンダイジング展開として「XFLAG STORE SHIBUYA」という店舗を5月からオープンするとしている。
SNS「mixi」や、傘下のフンザが運営する「チケットキャンプ」を擁するメディアプラットフォーム事業の売上高は今四半期において39億6700万円(前四半期は38億9500万円)。チケットキャンプにおいては、プロ野球のパ・リーグ公式ライブ・アーカイブ動画配信サービスを展開するパシフィックリーグマーケティングと、2017年度のスポンサー契約を締結。パ・リーグTVが配信するパ・リーグ主催試合の1日のホームランをまとめた特集動画「まいにちホームラン!」を3月31日から配信する。森田氏は「興業に還元し、文化を盛り上げていく。今回スポーツ、特に野球を扱う会社と提携することができたのは大きな一歩」と語った。
2017年3月期の通期業績予想については、2016年5月に発表したものから修正。売上高は2180億円から2060億円へと下方修正したものの、営業利益と経常利益は800億円から860億円、純利益も540億円から590億円へと上方修正を行った。売上高の減少についてはモンストの海外展開や新規ゲームタイトルの一部について、売上が期初の見込みよりも低調に推移していること、利益面の上昇については広告宣伝費を動画コンテンツなどを活用した効果的な広告宣伝活動により、当初の予定から大幅に削減できたことによるものとしている。
またこの予想にもとづく、第4四半期のエンターテインメント事業の売上高は約600億円と想定。森田氏は「強気の数字にした」と語ったものの、1月が過去最高の売上を出しているとし、到達が見込める数字だとした。
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