Googleは毎年、同社のポリシーに違反する広告を多数削除している。しかし、2016年はこれまでで最もひどかった。
数百億ドルというウェブ上最大規模のデジタル広告収益を上げるGoogleによると、2016年に削除したいわゆるBad Ad(悪質広告)は17億件で、2015年の7億8000万件から増加したという。
違反広告は、Googleが2016年7月に禁止したペイデイローン広告から、闇市場で取引される医薬品などの違法商品やギャンブルサイトの広告まで、多岐にわたる。同社が「誤解を招く」とみなす広告もこれに含まれる。「皮膚壊死性のこのまれな病気に感染していませんか」と問う広告などだ。
またGoogleは、「覆面タブロイド」と同社が呼ぶものも多数削除した。いわゆる偽ニュースだ。米国時間1月25日に公開された悪質広告レポートには次のように記されている。
覆面タブロイドは、公職選挙、注目されているニュース記事、人気の高い有名人など、タイムリーな話題を利用して、ニュースウェブサイトに見えるような見出しを広告に付ける。しかし、Ellen DeGeneresさんとエイリアンに関する記事だと思ってクリックすると、ニュース記事ではなく減量商品を販売するサイトが表示される。
Googleは詐欺行為を取り締まるために、違反広告を削除し、違反者による広告の再掲載を禁止しているという。同社は2016年、1300を超える違反アカウントを利用停止にした。
2016年終盤には、偽情報を十分に抑制できていないとしてGoogleとFacebookが批判された。Googleは、多数のユーザーが参照する同社検索エンジンのニュースセクションに、Donald Trump氏が得票数で勝利したという偽情報が大きく掲載された際には、自社の否を認めた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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