韓国の特別検察官チームは、同国の大統領をめぐる贈賄スキャンダルに関与したとして、サムスン電子の李在鎔副会長に対する逮捕状を請求した。
現地時間1月13日にかけて22時間にわたる同氏の取り調べが行われた。サムスンが朴槿恵大統領の親しい友人である崔順実被告に対し、論争を巻き起こしていた関連会社の合併を承認してもらうための見返りと認識したうえで賄賂を渡したのかどうかに関するものだ。
裁判所は18日、 李在鎔氏の主張を聞いたうえで逮捕状を承認するかどうかを判断する。
サムスングループ全体の事実上の統括者である李在鎔氏は2016年12月の国会聴聞会で、宣誓したにもかかわらず崔順実氏を個人的には知らないと嘘をついたとして偽証容疑にも問われている。
特別検察官チームは、同氏が認めた日付よりもずっと以前から同氏が崔順実氏を知っていたと考えている。
サムスン関係者らは、同社の事業と韓国経済に悪影響が及ぶとして、李在鎔氏を逮捕することなく捜査を続行することを求めていた。
しかし、特別検察官チームの報道官を務める李圭哲氏は、国家経済は重要だが「正義」はそれよりも重要だと述べた。
特別検察官チームは、サムスングループがサムスン電子を介して崔順実氏に渡した約4000万ドルの賄賂に李在鎔氏が関与していると考えている。
李在鎔氏は、同氏の父親で会長の李健煕氏が2014年に心筋梗塞で入院して以来、サムスングループを統括してきた。
同氏は2016年にサムスン電子の社内取締役に就任してから、同社の経営に深く関与している。
李在鎔氏の逮捕令状は、特別検察官チームがその捜査範囲を他の複合企業にも積極的に拡大しようと計画していることを表している可能性が高い。特にSKやロッテは、見返りを条件に崔順実氏に賄賂を渡したという、サムスンと同様の容疑をかけられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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