Facebookの取締役会を相手取って訴訟が起こされている。最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏と、取締役を務めるMarc Andreessen氏の間の取引をめぐるものだ。Bloombergによると、訴状では2人がFacebookの株主の利益に反して共謀したとされているという。
これは1年前、Zuckerberg氏がFacebookの株式を大量に売却する意向を示したことに端を発する。同氏の目的は、Facebook株の99%を慈善活動に寄付することだった。
しかしZuckerberg氏が株を売却すれば、同氏はFacebookの議決権を失ってしまうため、Zuckerberg氏は株を売却する前に、同氏がFacebookでの議決権を維持可能かどうかの採決を株主に求めた。株主側は賛成票を投じた。
だが、この決定に関する特別委員会で株主代表を務めていたAndreessen氏が、この過程でひそかにZuckerberg氏に情報を流していたというのだ。Andreessen氏はAndreessen Horowitzのゼネラルパートナーで、シリコンバレーでよく知られたベンチャーキャピタリストだ。
報道によると、Andreessen氏は株主による決議の進捗についてZuckerberg氏に情報を伝えていたほか、株主側との交渉でもZuckerberg氏に手を貸していたという。この期間、2人は個人的にテキストメッセージをやり取りしていたと伝えられている。
Bloombergによると、3月に行われた電話会見中にAndreessen氏がZuckerberg氏に送ったと報じられているメッセージには、「この議論の進め方はうまくいっていない」と書かれていたという。また別のテキストでは、「これで首尾よくいきそうだ」とある。
Bloombergによると、この訴訟は4月にデラウェア州の衡平法裁判所に訴状が提出され、最近になって開示されたばかりだという。Facebookの取締役会を訴えている原告の中には、年金基金や個人投資家も含まれる。一方、Facebookは一切の不正行為を否定している。
Facebookの広報担当者は電子メールでコメントを寄せ、その中で「Facebookは、特別委員会がFacebookとその株主の利益を最優先に考え、提案について協議するにあたり、徹底的かつ公正なプロセスを踏んだことを確信している」と述べた。
Andreessen Horowitzの広報担当者は、会社としてFacebookの係争中の訴訟についてはコメントできないと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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