Appleは、10月27日に開催した「hello again」イベントで、新型MacBook Proを発表した。Touch Bar非搭載モデル(13-inch, Late 2016, Two Thunderbolt 3 ports)のレビューは既にお届けしたが、11月17日から、今回のアップデートの目玉となるTouch Bar搭載モデル(13-inch / 15-inch, Late 2016, Four Thunderbolt 3 ports)が順次出荷され、日本のユーザーの手元にも届き始めた。
今回はTouch Bar搭載モデルの2つのサイズについてのレビューをお届けする。
まず前提として、筆者はPowerBook G4時代からの15インチユーザーであり、2012年に登場したRetinaディスプレイを備えるMacBook Proも15インチを選んだ経緯がある。
その上で、13インチモデルが非常に魅力的であると感じた。その理由について、お届けしていこう。
MacBook Proは、2012年のモデルチェンジ以降、ハードディスク、光学式ディスクといった回転する記憶装置を排除し、薄型化、パフォーマンスと信頼性の向上を施してきた。前述の2012年モデルの筆者の15インチモデルはトラブルフリーで、今もなお、きびきびと動いてくれている。
新型のMacBook Proも、こうした基本的なデザインは踏襲したが、シルバーに加えて暗い色味となるスペースグレーを追加し、カラーバリエーションを増やした。ただしMacBookのように、ゴールドやローズゴールドを選択することはできない。あくまでProモデルとしてシンプルな色のみだ。
MacBook Proに限らず、持ち運べるあらゆるデバイスに求められるのは、より小さく軽いこと、そしてバッテリ持続時間がより長くなることだ。その点で、新型MacBook Proを評価すれば、2勝1負、という評価だ。
デザイン自体はアルミニウムのモノボディであるが、13インチモデルで3.1mm(17%)、15インチモデルで2.5mm(14%)の薄型化を実現した。薄くしただけではなく、ディスプレイの回りの縁を細くすることで面積を小さくした。発表会では容積がそれぞれ23%、20%減少したと説明する。
いずれも一回り小さくなっており、特に15インチモデルは、(レビュー機がスペースグレーであったことも含め)、より小さく感じた。いずれのモデルも、同じカバンでも余裕を持って収納することができるようになり、薄型化以上に小型化は魅力的だと感じた。
薄く小さくなっただけでなく、軽くもなっている。13インチモデルは、MacBook Airに迫る1.37kg、15インチモデルも2kgを下回る1.87kgとなった。
このほかの外見上の違いとしては、ディスプレイのフタの部分のAppleロゴが点灯するタイプから、iPhoneなどと同じように、磨かれた金属のロゴに置き換えられている。また、プラスティックパーツだったヒンジ部分も外増と同じアルミニウムとなった。
そして、13インチモデルも、キーボードの左右に、スピーカー向けのメッシュが施された点も挙げられる。
小型化、軽量化で2勝だったが、「1敗」はバッテリ持続時間だ。
13インチモデルで比較すると、カタログ上のワイヤレスインターネット使用時間は10時間で、変化なしだった。しかしビデオ再生時間は旧モデルの12時間から2時間減少している。さらに13インチMacBook Airとの比較では、ワイヤレスインターネット持続時間で12時間と、2時間劣る結果となっている。
新型MacBook Proには、49.2Whのバッテリしか搭載されておらず、これはMacBook Airの54Wh、旧MacBook Proの74.9Whよりも少ない。バッテリ容量はモバイルデバイスの重さに直結することから、軽量化を実現している。バッテリを大きく減らしても同じ動作時間を確保できる理由は、旧モデルから1世代上がったIntelのSkylakeの省電力性が効いていると考えられる。
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