住宅、求人、ローンに関する広告を、人種や民族に基づき特定の人々を除外するような方法で出すことは、米国では違法とされている。
Facebookは、これらの法的に保護された3カテゴリの広告において、広告主が「民族的に親和性のあるグループ」を利用できなくすると述べた。
Facebookの米国パブリックポリシー部門バイスプレジデント兼最高プライバシー責任者、Erin Egan氏は次のように述べた。「これらの分野で、当社の民族親和性ソリューションを差別的でない方法で利用している例も多い。だがわれわれは、これらの種類の広告を停止することにより、差別に対する最善の防御が可能になると判断した」
このグループは、必ずしもユーザーの民族的出自に基づくとは限らず、どちらかといえばFacebook上におけるユーザーの好き嫌いや交流に基づいている。Facebookはそうしたデータポイントにより、あるユーザーが、特定の民族グループにアピールする傾向がある製品を好むかどうかを判断している。
今回の変更に先立ち、2週間前の米国時間10月28日、ProPublicaは記事の中で、Facebookのツールは広告主がユーザーの人種的または民族的な出自に基づくグループを除外することを可能にしているという懸念を示した。ProPublicaは、違法な高額賃料に抗議するイベントの広告を購入し、アジア系米国人、ヒスパニック、アフリカ系米国人のグループを除外できたと報じた。
ProPublicaが購入した広告は、住宅関連のイベントであり、販売または賃貸用の戸建てやアパートメントの広告ではないため、Facebookの新しいポリシーでもまだ可能だろう。
同様に、新しいルールは職業訓練サービスには適用されないかもしれないと、カリフォルニア大学バークレー校の研究者、Michael Carl Tschantz氏は指摘する。同氏は、オンライン広告におけるターゲティングを研究している。
Tschantz氏は、「従業員と雇用者を仲介する多くのサービスが存在し、それらが求人支援企業かどうかは明白ではない」と述べた。これらの法的なグレーゾーンは、住宅や求人に関連する広告の抜け穴を作り、人種的または民族的なグループに基づいたユーザーのターゲティングを許すかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス