京セラ、IoTネットワーク「SIGFOX」を日本で独占展開

 京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は11月9日、フランスのSIGFOX S.A.が提供するIoTネットワーク「SIGFOX(シグフォックス)」を日本で展開し、2017年2月から順次サービスを開始すると発表した。

 SIGFOX S.A.は、Ludovic Le MoanとChristophe Fourtetにより、2010年に設立されたフランスの企業。IoTを支える低価格で省電力のソリューションをグローバルに提供している。

 同社によると、今後のIoT市場においてインターネットにつながるデバイスの数はさらに増加し、2020年までに約530億個まで増大すると想定(総務省 平成27年版情報通信白書 特集テーマ「ICT の過去・現在・未来」)しているという。

 しかし、さまざまな環境下で多数のデバイス接続が必要なIoT向けの通信において、データ量がごく小さいセンサなどの用途では、通信料金が高く、通信のための消費電力が大きく商用電源がないところでは使えないといった点が、本格展開に向けた課題になっている。

 これらの課題を解決する無線通信として、低価格、省電力で広域をカバーできるLPWA(LowPowerWideArea)が注目されている。

 SIGFOXは、グローバルで利用可能なLPWAネットワーク。免許不要な920MHz帯域を利用して、低価格・省電力・長距離伝送の通信を実現している。すでに欧米を中心に24カ国で展開。2018年までに60カ国に増加する予定で、LPWAを代表するグローバルネットワークとして各国で導入が進んでいる。同社では、「ICT事業」において、MVNOやMVNEとしてモバイル通信サービスを提供するとともに、クラウドやセキュリティなどさまざまなICTソリューションを提供。さらに、移動体通信事業者の無線ネットワーク構築・運用・保守などを行う「通信エンジニアリング事業」も行っている。

 今回、同社のもつノウハウ・技術力を融合してLPWAネットワーク事業へ参入し、SIGFOXを日本で独占展開する。そして、主にセンサをターゲットとして、水道・ガス・電気などの社会インフラ、AED・空調などの設備、健康管理・見守りなどのヘルスケア、物流、農業などさまざまな分野におけるIoT導入を支援するという。

サービスイメージ
サービスイメージ

 なお、2017年2月から順次サービスを開始し、2020年度までに累計接続デバイス数1500万台、年間売上高100億円を目指すとしている。

SIGFOXエコシステムパートナー
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